地震報道の“意義”

 今回の震災については、別の場面でも報道の仕方が物議を醸している。

「イオンモールで発生した爆発事故の現場などでは、報道ヘリコプターによる空撮の中継も行われていました。これに対して、“行方不明者の捜索現場では、ヘリの音によって救急隊が生存者の微かな声や反応を聞き逃してしまう危険性があるのでは?”という意見が寄せられているのです。命に関わる現場だけに、“報道機関へ届け!!ヘリ飛ばすの一旦やめて!”“あんなにマスゴミ取材ヘリ飛ばしてたら要救助者のか細い『助けて』の声聴こえへんやん!”などといった声が上がっています」

 さまざまな意見が飛び交っている地震報道。しかし、そのすべてに問題があるわけではない。

地震発生からしばらくした後、爆発が起きた『イオンモール熊本』には警察や報道陣が集まっていた
地震発生からしばらくした後、爆発が起きた『イオンモール熊本』には警察や報道陣が集まっていた
【写真】「子どもの泣き声や悲鳴」拡散された地震発生当時のコストコの様子

「報道のヘリコプターは、救助活動の邪魔にならない高度から望遠で撮影するようになっています。高性能なカメラで撮影された映像では近くに見え、邪魔に思えてしまうかもしれませんが、救助活動が最優先であることは当然です。

 現地の取材活動に関しても、全国から記者やアナウンサーが押し寄せて被災地に負担をかける状況だけは避けなければなりませんが、最新の状況をいち早く伝えることは報道機関としての責務。近年はSNSも発達していますが、被災地の活動を邪魔しないよう配慮しつつ“どんな状況で、何が必要なのか”といった情報を取り上げることには大きな意義があります」

 気象庁によると、最大震度7を観測した後も熊本県では地震が続いているという。被災地の人々のために今できることを、国民全員で考える必要がある。