声のアスリートとして鍛錬の日々は続く

今年8月、インドネシアのアニメイベント「AFAID26」に出演。伝統衣装のケバヤを着て
今年8月、インドネシアのアニメイベント「AFAID26」に出演。伝統衣装のケバヤを着て
【写真】ニューヨーク、アブダビなど、世界各地のイベントに引っ張りだこの日髙さん

 声優デビューから42年を迎えてもなお、学び、吸収し続ける日髙。若々しさを失わないその声は、ストイックさの表れでもある。

「30代のときに声の出にくさを感じて、通い始めたボイストレーニングで『若いころと同じように筋肉の状態を保っていれば、何歳になっても若いころの声が出るよ』と先生にアドバイスをいただいたんです。それ以来、筋トレを習慣にしています。

 また、筋トレだけでなく、全身のこりをほぐすのも声のコンディションを整えるコツ。役柄は、声だけでなく全身で演じているんです。実際、アクションシーンを演じると翌日には背中が筋肉痛になるんですね。そんなときはマッサージに行って、身体をほぐすように心がけています」

 最近は携帯用吸入器を持ち歩き、生理食塩水を入れて喉の潤いを保つように心がけているそう。まさに“声のアスリート”だ。

「吸入器は手軽に喉を潤せるので、読者の方にもおすすめです。実は、『らんま』の現場でも、みんなとの話題はもっぱら“健康”について。37年前と一番変わったのは会話の内容ですね(笑)」

 ひたむきに声優道を歩み続ける彼女に、今後の展望についても聞いた。

「俳優もナレーションも、お声がけいただければ、喜んでお受けしたいです。そして、ずっとやってきた声優でも、新しい仕事にどんどんチャレンジしていきたい。今後ともどうぞよろしくお願いします!」

 さまざまな仕事に「声」で向き合う日髙のり子。これからも、その声で新しい世界を見せてくれるはずだ。

ひだか・のりこ 1962年、東京都生まれ。'84年に『超時空騎団サザンクロス』で声優デビュー後、『タッチ』の浅倉南や『となりのトトロ』草壁サツキなど数々の名作に出演。『あさイチ』(NHK)のナレーションをはじめ、ラジオ番組やドラマ出演など、その活動は多岐にわたる。'24年からは35年ぶりに『らんま1/2』の天道あかね役を演じて話題に。10月からは同作第3期の放送がスタート予定。

<取材・文/大貫未来(清談社)>