サードオピニオンで温存治療が決定
しかし、乳房全摘出となると、モデルの仕事への影響も不安が募る。
「そのときはまだ乳房同時再建術についてもよく知らなかったので、片方の胸を失ったら、バランスが悪くなって服もきれいに着こなせない。全てを失ってしまう……と打ちひしがれていました」
そんななか、マネージャーからのすすめでセカンドオピニオンを受けることに。
「2番目の病院でも、治療方針はやはり全摘出でした。患者に寄り添ってくれる優しい先生でしたし、そのままお願いしようかとも思ったのですが、ご縁があってまた別の方からサードオピニオンの先生を紹介していただき、行ってみることにしました」
改めて検査をした結果、ここで初めて別の治療法が提案される。
「“この状態なら、乳房温存でも全摘出でもリスクは変わらない。それなら負担の少ない温存手術でいきましょう”と。びっくりでした。実はこのサードオピニオンに行くまでの間に、乳がんの先輩方に話を聞く機会があったんです。
そこでは、全摘し、乳房再建している方、していない方、どちらもいらっしゃいましたが、皆さんとても元気で。そんな姿を見て、将来的に全摘が必要だったらそうしようと、自分自身納得していたんです。
なので、予想外の言葉に驚きとうれしさが入り交じっていましたね。リスクについても確認のうえ、結局3つ目の病院で温存手術を受けることに決めました」
最初の診断から3か月ほど。目まぐるしく状況が変わる日々だったが、結果的にサードオピニオンまで受けてよかった、と振り返る。
そしていよいよ治療がスタート。がんのステージは1だったが、温存手術後に抗がん剤を4クール、並行して放射線治療、分子標的治療を1年、さらにホルモン療法を受け、治療期間は5年に及んだ。
「治療中は、抗がん剤のときに味覚障害や倦怠感などの副作用がありました。2回目には脱毛も始まって……。覚悟はしていましたが、最初にゴソッと髪が抜けたときはやはり切なかったですね」
ホルモン療法では、手のこわばりや関節痛、ホットフラッシュなど、更年期障害のような症状が次々現れたそう。
「ホルモンバランスの崩れで、ひどく落ち込んでしまうこともありましたが、乳がんのイベントで出会った女性医師から“いずれ来る更年期が少し早く来たと思えばいい”と声をかけていただいて、少し気持ちが楽になりました」














