“決して一人じゃない”頼ることを恐れない

 そしてなにより、治療中の心の支えになったのは息子の存在。

「それまで何もしなかった息子が、家のことを手伝ってくれて助かりました。お風呂で歌っている鼻歌がヘタクソだったり(笑)、ちょっとしたことで笑わせてくれる彼の存在に、心が休まりました」

 続けられるか心配していた仕事も、抗がん剤治療の途中から再開。

「自分の体調変化のペースがわかってきたので、投与1、2週間後の体調が戻る期間に撮影を入れてもらいました。撮影している間は自分ががん患者ということを忘れられるので、いい気分転換になりました。私のためにウィッグを作ってくれたクライアントさんもいて、本当にありがたかったです」

 手術から10年がたった2019年には経過観察の通院も終了。治療終了から数えると今年で7年になる。 現在意識しているのは、心にゆとりのある生活だ。

自然の中でゆったり過ごす時間を楽しんでいる。心の癒しでもある愛犬と共に
自然の中でゆったり過ごす時間を楽しんでいる。心の癒しでもある愛犬と共に
【写真】抗がん剤の副作用による脱毛を経て、自らスキンヘッドにしたモデルの園田さん

「食事の内容にこだわるよりも、ストレスのない生活環境を大切にしています。自然の中にいると、心が解放されて落ち着くので、最近はパートナーとキャンプに行くようになりました」

 がん患者に向けた活動も精力的に行っている。

「私ががんを経験して変わったのは、人に頼れるようになったこと。以前は、なんでも自分でやるほうが早いと思っていましたが、本当にしんどいときは一人でできなかったので、お願いしてみたら、みんな快く受けてくれて。

 時には人に頼ることも大事なんだなと。だから、周囲でがんへの不安を抱えている人には必ず“一人じゃないよ”と伝えるようにしています。大変な時期を乗り越えると、その先に新しい出会いなど、いろんなものがありますから。私自身も今、すごく充実感を感じています」

取材・文/當間優子

そのだ・まいこ 
18歳のときにモデルデビューし、「LOEWE」「クロエ」「FENDI」などのファッションショーに出演。現在は雑誌、テレビなど幅広いメディアで活躍。ピンクリボン運動の講演活動なども行っている。