常にトップに立ち続けるためには、神経を激しく使わなければならない。仕事が終わっても、夜な夜な大騒ぎして酒を飲むのがスターだというイメージもある。
「俺はそんなスター像や無理な生き方を反面教師にして、なるべく普通の人間に近い生き方をしようという意識を持ち続けてきた。だから、この年まで生きてこられたのかもしれない」
勝新太郎、三船敏郎、山城新伍、三國連太郎、菅原文太、梅宮辰夫、渡哲也。日活や東映で一緒に仕事をした仲間たちはこの世に誰も残っていない。
「寿命なんだろうけど、みんな早いよ。(浅丘)ルリ子に『おまえは大丈夫か』って電話したら、『私は元気』って言うから安心したけどね」
今の若いタレントたちは挨拶もしない
最近は歌番組の収録に行っても知らない人が多く、挨拶をされることもない。
「昔は電車の中でも三國(連太郎)さんがいたら、直立不動で『小林です!』って挨拶をしたもんだよ。ちょっとでも先輩が来たら道を譲るのが当たり前だった。けれど今の若いタレントたちは挨拶の仕方も知らないし、すれ違っても顔すら見ずに通り過ぎていく。時代が変わったといえばそれまでだけど、礼儀作法まで変わってしまったね」
映画やドラマを見れば、形だけの演技で済ます役者が多いことに残念な気持ちになるという。
「役者は切実さを持って演じ、本気でぶつかり合うからこそ、そこにすごみが生まれて、見る側にもロマンが伝わるんだよ。渡哲也と共演したとき、『アキラさん、今俺のこと本気で殺そうと思ってたでしょ』って言ってきて、俺は『そう思わなきゃ役にならないだろう』と返した。昭和の映画は、役者の覚悟を感じるシーンが多くて面白かったけどね」



















