就任会見を終え、ナゴヤ球場で選手たちへの訓示を行った工藤監督(中日ドラゴンズ公式チャンネルより)
就任会見を終え、ナゴヤ球場で選手たちへの訓示を行った工藤監督(中日ドラゴンズ公式チャンネルより)
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 2026年9月21日、バンテリンドームナゴヤでのホーム最終戦セレモニーで、一部選手がファン挨拶の際にガムを噛みながらグラウンド整列したことで物議を醸した。かつて立浪和義前監督の元でヘッドコーチを務めた片岡篤史氏も、自身のYouTubeで言及。

「たとえば皆さんが年末年始ご挨拶に行くのにガムをかんで行くのかって。そういうところにはガムをかんだらいけないと各選手が自分たちで認識しないといけないんちゃう?」

 プレーに集中するためにガムを噛むことは別として、中日選手らが「ガムを噛んで良い、悪い場面の区別」ができていない、社会人としてTPOを弁えない意識に苦言を呈していた。工藤監督もセレモニーを同様に見ていた可能性もあるが、ソフトバンク監督としてガムを全面的に禁止したわけではない。

 やはりガムを自身の“ルーティン”として、重要なプレーアイテムと持ち込んでいた選手もおり、ベテラン主力選手から「ガムを認めてほしい」との直談判もあったという。すると工藤監督は、

口を開けずに、かんでくれ

【「君たちがガムをかんでリラックスしたい気持ちは分かった。だったら口を開けずに、かんでくれ」】(『西スポWEB OTTO!』より)

 選手からの要望をにべもなく断るのではなく、ならば「ガムをくちゃくちゃさせるのではなく、口を開けずに噛む」という“代替案”を提示したのだ。

 ちなみに「禁止令」といえば2023年、立浪前監督の指示のもとでベンチ裏の食堂から炊飯器が消えたことがある。当時は「米禁止」「令和の米騒動」などと一部メディアやネットで囃し立てられたが、実際には炭水化物の過剰摂取でプレーに支障が出ることを懸念し、試合前の“丼ご飯”をやめたもので、実際には“代替案”として「おにぎり」を提供していた。

 低迷していたチーム状況と選手意識を変えるため、部下である選手のパフォーマンス向上のために考案した、立浪前監督による時代に沿わせた「働き方改革」でもあったのだ。

「米禁止」に続いて「ガム禁止」ともなれば、中日選手の中にも異論を唱えるものもいるかもしれない。それでも自身はプロで実働29年間、48歳まで現役でプレーした監督だからこそ、プロとして部下に「すべきこと」を説いているのだろう。