円安イメージ
 昨年10月末の日本銀行による追加金融緩和(黒田バズーカ2)でさらに円安は加速。このままでは1ドル=130円も時間の問題と言われている。そこで円安について世間の声を調査した。

「2012年の民主党政権時代は1ドル=80円を下回ることも珍しくなかったのに、今や120円台を突破。いくらなんでも急激すぎるのではないか? 輸入の多い企業などは対応できているのか心配」(50代・男性)

「私は海外旅行が趣味なのですが、最悪です! 1万円をドルに両替したら、3年前は約125ドルだったのが、今じゃ約80ドルですよ。その差約45ドル……これじゃしばらくはハワイには行けないですよ(涙)」(40代・女性)

 欧米に限ったことではなく、後進国や中興国の通貨に対しても円安は進行中。しかも、中興国などは物価指数も上昇中のため、人気スポットのタイやマレーシアに行くことを足踏みする人も増えているほど。

「タイから日本に旅行に来ていますが、外国人にとって今の円安状況は大助かりです。こういう機会じゃないと日本に行けません。関空に到着し新幹線に乗って東京(成田)から帰るのが、タイでは人気なんです。新幹線に乗れるのも円安のおかげでウレシイです」(30代・女性/タイ)

「京都在住ですが、旧正月前後(2月末)の中国人の多さといったらビックリですわ。清水寺なんか半分以上が中国人。日本に来てくれるのはありがたいですけど、やっぱりマナーの問題がねぇ……」(50代・女性)

 中国からの観光客は、ここぞとばかりに日本の家電製品を買い占めているほど。もちろん、普通に暮らしている日本人の私たちにとっても、円安の影響は忍び寄っている。

「輸入コストが上昇しているため物価も上昇するのではないかと懸念しています。やっぱりそうなると、財布のひもは堅くなりそう。じわじわと真綿で首を絞めるように、円安影響が庶民に返ってきそうで怖い」(50代・女性)

「投資信託など海外資産を購入しているのですが、円安の影響でようやく利益が! 一時期は金額を見るのが恐ろしかったのですが、今は“もっと円安になれ~”と念を送りつつ楽しむ余裕も。人間って単純ですね(苦笑)」(60代・女性)

 外貨預金を持っている人も得する今回の円安状況。3年間でドル・円レートが大幅に激動したことで、資産分散の重要性に気がついた人も多いようだ。

「円安を推し進めたことで、公的年金の運用益も約7兆円になった。が、いつまで調子が続くか不透明。資産運用に頼りすぎるのはよくないし、国も企業も個人も輸入に頼るさまざまなリスクを考えるべき。為替レートに惑わされることなく、自給自足でできる道も模索しないと。地道にコツコツ頑張ることも大事なこと」(50代・男性)