Q:殺人容疑をかけられる大和と未来。もし、同じ目にあったら?

福士「大和と同じことをする気がします。追われるだけより、こちらからも行動を起こしたほうが精神的に楽になれると思うので」

芳根「福士さんみたいに行動したい気持ちはありますが、自分の力だけでは無理だと思うので(警察に)捕まりに行きます(笑)。“本当に私じゃないんです!!”って伝えるために」

Q:激しいアクションシーンもあったという撮影。印象に残っているのは?

芳根「いちど、心が折れてしまったことがあって」

福士「そうだ、あったね(笑)」

芳根「人を竹刀で叩くシーンがあったんです。未来は剣道の経験がある設定なんですが、私自身は、これまで人を叩いたことがなくて。相手が痛がることは本気の1回で終わらせようと挑戦したのに“もういちど!”って、NGが出てしまって。

 自分なりにすごく頑張ったのにダメだったと思うと、本当に泣きそうでした。福士さんのアドバイスで、なんとか立ち直れましたが」

福士「人を叩くことを、本当に怖がっていたんです。だから、剣道をやっている女の子なら竹刀をこう振るんじゃないかな? とか、完全に相手に当てるんじゃなくて、ヒキを早くしたほうがいいのかもという、ちょっとしたことは伝えました。

 僕も、あるベテラン俳優さんに小手をするシーンがあったんです。サポーターをしている腕に竹刀を当てればいいと言われていたのに、何度も手の甲にしっかり当ててしまって。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだったのと、その方の優しい笑顔が、怖かったです(笑)」

芳根「私は、遠藤憲一さん演じる関口に追いかけられるシーンが、本当に怖くて、大絶叫で逃げました。ドラマの撮影が終わって、心が強くなったと思います!」

ドラマ『モンタージュ 三億円事件奇譚』(フジテレビ系)

前編:6月25日(土)夜9時~11時10分/後編:6月26日(日)夜9時~11時9分

 ある日、高校生の大和と未来は、瀕死の老人と出会う。老人から「お前の父親は3億円事件の犯人だ。誰も信用するな」と告げられる大和。ほどなくして、父親が水死体で発見される。

 それから7年後('16年)、大和と未来は身に覚えのない殺人の容疑者として追われることとなる。はたして、ふたりは事件の真相にたどりつくことができるのか。

 世界文化遺産に登録された長崎県・軍艦島などで、ドラマの枠を超えた大規模ロケを敢行。迫力ある画面に、西田敏行、唐沢寿明、香川照之など、ずらりとならぶ豪華共演者たちの心理戦が光る。

撮影/廣瀬靖士