■2大悪女に翻弄されるダメ男っぷりが魅力

 真理亜が月なら、杏南は太陽。こう表現するのは、豊福陽子プロデューサー。

「まるで違ったタイプの2人の悪女と、彼女たちに翻弄される幸平がなんとか出し抜いてやろうとして失敗する滑稽さが面白いと、視聴者の方からご意見をいただいています。ハラハラするサスペンスですが、幸平のちょっと間の抜けたコミカルさがあるために、怖すぎずに楽しめます。伊藤さんも“それがこの作品のトーンだね”と非常に意識なさっています」

 男をやり込める真理亜、杏南の痛快さに加え、ダメ男だけどちょっと応援したくなる幸平にも人気が集まっている。

「展開が早く、ピリピリするシーンも多い本作ですが、現場は笑いに満ちています。例えば貞淑な妻だった真理亜が本性を現して“あなたって本当にバカね”と笑うという非常に怖いシーンも、爆笑しすぎてしまって何度か撮り直しました(笑)」

 ラスト目前、7話(5月31日放送)以降のキーマン、注目ポイントは?

「困ったことに、全員がキーマンなんです! 杏南が手を組むのは幸平か、真理亜か? 横路はどう動くか、違和感のあった鯨井夫婦の動きは、木暮の正体は……? 非日常ではありますが、人間関係のなかには、どこか“あるある”と思えるポイントをちりばめながら描いています。衝撃のラストに、ご期待ください」