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岩手では雅子さま“目当て”の人たちが多く集まった(6月21日)

 6月21日、「三陸復興国立公園 浄土ヶ浜ビジターセンター」に居合わせたおばさまたちの「若くて、きれいだねえ」や「元気になってよかったぁ」といったざっくばらんな問いかけに、そうにこやかに応じられていた皇太子妃雅子さま。

 皇太子ご夫妻は6月20日から1泊2日で、東日本大震災の復興状況を視察するため、岩手県宮古市などを訪問されたが、雅子さまが療養に入ってからは見られなかった場面も。

「ビジターセンターでの懇談が終わり、車で出発する直前に、ご夫妻は外で待っていた人たちに予定外のお声がけをされました。

 しかも、天皇・皇后両陛下が避難所などでされるようにご夫妻で分かれ、それぞれ懇談されていたのです。

 今までは、雅子さまは病気の影響で不特定多数の人と会話をすることが苦手とされていたので、ひとりで人の輪に入っていかれたのには驚きました」(現地で取材した記者)

 大きな自然災害が起こるたびに現地を見舞い、人数が多く時間が限られている場合などに、ふた手に分かれ、それぞれ被災者を励まされている両陛下。

「皇太子ご夫妻もそれを見習い、引き継がれているのだと思いますが、実行に移せるほど、雅子さまはお元気になっているのだと感じましたね」(同・記者)

 今回は、東京から決してアクセスのよくない宮古市を中心にご訪問。

 2日目は、前出・ビジターセンターのほかに、「津波防潮堤」「震災遺構 たろう観光ホテル」「三王団地」などを、ほぼ遅れもなく視察された雅子さま。

 皇室を長年取材するジャーナリストで、文化学園大学客員教授の渡辺みどりさんは、こう話す。

「雅子さまは、両陛下が粉骨砕身で各地に赴かれる姿を見て、次の皇后としてのご自覚がより深まり、それがご活動につながっていることはあると思います。

 今回の岩手県のように、不幸にあった人たちを励ますことによって、自分が必要とされることがわかり、逆に励まされることもあるのかもしれません」

「長期静養」が発表されて今年の12月で13年となる雅子さまだが、回復傾向にあることは近況からもうかがえる。

「岩手出発の3日前の6月17日に、雅子さまは『ウィーン少年合唱団』のコンサートに臨席されました。

 12日には日帰りで千葉県の『みどりの愛護』に出席し、2週連続の地方公務をされたことになり、岩手は宿泊を伴うものとなりました」(宮内庁担当記者)

 昨年2月には、当時の東宮大夫が雅子さまについて、

「週に2回の公務は厳しいという医師の判断が……」

 という趣旨の発言をしたこともあったが、1年4か月ほどでの変化は目を見張るものがある─。