恋敵とのケンカシーンに初挑戦!

原田知世 撮影/森田晃博
すべての写真を見る

 脚本は“ラブストーリーの神様”の異名をとる北川悦吏子。原田は昨年、スペシャルドラマ『三つの月』で北川作品に主演している。

「こんなに早く、またご一緒できると思わなかったので、うれしかったです。また北川さんの作った“船”に乗って旅に出よう。どこに着くかわからないけれど、きっといい旅になる、と。完成した台本をいただいたときは、すぐに物語に引き込まれました」

 執筆前に資料を読み込み、キャストの個性を生かして“あてがき”した北川作品では、“新しい自分”との出会いも。そのひとつが、ユーリをめぐって、恋敵のマホ(山口紗弥加)とのケンカシーンに初挑戦したことだ。

「本当に、取っ組み合いました(笑)。そんなことは、私生活はもちろん、演技でもやったことがなかったので、“私にできるかな?”と思ったんですが、できました! (見ている方には)今まで見たことのない姿だと思うので、楽しんでもらえると思いますし、面白い仕上がりになったと思います」

 撮影期間中はどのシーンも演じる喜びを感じながら、日々を過ごしたという。

「ワンシーン、ワンカットでも逃したくないと思っていたんです。台本は何回も読み、セリフを録音して何度も聴きました。物語の流れを自分なりに箇条書きにして、カスミの感情を考えたりする作業も細かくやりました。

 そして、臆することなく、今ある自分を全部出しきりたいと、夢中で演じました。そうしたら、例えば激しいケンカのシーンなど、開けられなかった扉まで開くことができたんです。悔いなく、すべてを出しきれたと自負しています。

 演じていて、こんなに強く揺り動かされた作品は、今までになかったんじゃないかしら。ユーリのセリフの中に、“君じゃなきゃだめだ”というのがあります。私はスタッフ、キャストの方々全員にそう思いました。北川さんの“船”に乗っていた人たちは、愛にあふれた人たちばかりで、これだけの人が集結したのは奇跡です。一生忘れることのできない宝物のような作品になりました」

 カスミは少女時代に出会ったアムロとの出会いをずっと大切にしてきたが、原田が大切にしているのは、人との出会いだという。

「今の私があるのは両親や家族の愛、そして人との出会いのおかげだと思います。人生を振り返っても、絶妙のタイミングで、とても素敵な出会いがありました。今回の北川さんの作品との出会いも忘れることができません。魅力的な人や作品との素敵な出会いで、次の道を開いていただいたからこそ、ここまでこられたんだと実感しています」