——今年の12月31日に解散するSMAP内の軋轢は、その頃からすでに生じていたのでしょうか?

「発端はここから始まっていたんでしょうね。キムタクは独立もしようとしたし、結婚もした。だけど、香取クンも稲垣クンもそれぞれお付き合いしていた人たちと本気で結婚しようと思っていたのに、許されなかった。

 だから今回のSMAP解散騒動も、突発的に飯島さんに可愛がられていた香取クンがクーデターを起こしたわけではないと思うんですよね。長年にわたる小さな切り傷の積み重ねが、大きな溝になっていったんじゃないでしょうか」

坂上忍さんから、著者にこんな推薦の言葉が!「中村さんて、実はとても優しい人なんです。でも、優し過ぎるから逆に怖さを感じてしまう。怖さを感じるから、気になってしまう。気になってしまうから、もっと知りたくなる。中村竜太郎という男を、もっと知ってください。すっげぇ、面白いおじさんだから」
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——これからもジャーナリストとして生きていくという中村さん。長年の経験を振り返り、いま改めて思われることはありますか?

「さまざまな人と会って、そして事件やスキャンダルを見てきて思うのは、世の中、自分のやりたいことをできている人はほとんどいない、ということです。

 会社や組織の人間は、ある部署に配属されたら、たとえ能力に欠けていても、いや応なしにその仕事をするわけです。

 あるいは、会社勤めをしていなくても、嫌だなと思う仕事はたくさんあります。だけどその仕事を一生懸命やって達成感を感じるしかないんです。

 そして、たとえば記者をやっていて、ときに大きなスクープをとったならば、ひとりでしみじみとその達成感を噛み締めればいい。あのときこうだったからと、長年にわたって過去の自慢話をすることは、ちょっとカッコ悪いような気がするんですよね」

 週刊誌の記者、そしてジャーナリストとしての誇りが伝わってくる中村氏の言葉であった。

《構成・文/岸沙織》