写真左から、E-girls・石井杏奈と柳家喬太郎 撮影/佐藤靖彦

 落語家・柳家喬太郎と石井杏奈が、映画『スプリング、ハズ、カム』(2月18日[土]から新宿武蔵野館ほか全国順次公開、2月25日[土]渋谷ユーロスペース)で父娘に。

喬太郎 白状しますと、若い歌手や女優さんを全然知らないもんだからE-girlsも知らなかったんです。でも共演したあとに紅白歌合戦に出ているのを見たときは“璃子(石井の役名)、スゴイじゃないか!”って、もう完全に親目線でしたね(笑)。

石井 親子役ということで、最初にキャッチボールやジェンガをして緊張をほぐしました。あとは即興芝居! 映画と同じように“母親のいない娘と父親”という設定で、大声出したり泣いたり。本気でぶつかり合っていくうちに、“本当のお父さんだ”って思えたんです。

 広島から上京し、春から東京の大学に通う娘が父親とともに部屋探しに出るという物語。2人とも東京出身者だが、親元を離れたときの思い出は?

石井 15歳のときに家を出て、事務所の寮に入りました。引っ越しの日も仕事で、寮に戻るとアルバムが置いてあって。そこには私の小さいころからの写真とともに、お母さんからの手紙がありました。もう涙ボロボロ。頑張らなきゃって、背中を押されました。

喬太郎 僕は28歳のときに家を出て、たまに家に帰るとおふくろが“お父さんが寂しそうにしてるのよ”って。そういうそぶりを見せたこともない親父だったから、ビックリしましたね。

石井 私の父も直接は言ってきませんが、“パパこう言ってたよ”と母からよく聞きます。でも父が寂しいこと、私は気づいてます(笑)。

喬太郎 15歳のお嬢さんが家を出ることを許されたご両親は、すごく立派な親御さんだと思いますよ!