
家事、仕事、介護など「すべき」ことが多くて、ぐったりしている人も多い週女世代。暑さでやる気も減退し、やることが山ほどあるのに何もかもめんどくさい!
後回しグセは目標の“小分け”で解決!
「めんどくさがりの“後回し体質”の人は、まじめで完璧主義の人がとても多いです。考え方を少し変えるだけで、物事にすぐ取り組める人になって、日々のストレスも軽減しますよ」
そう話すのは、独自の“すぐやる思考法”を用いて企業などの人材育成に携わる鈴木進介さん。すぐにできない人の共通点は、“目標や課題を大きく捉えすぎる”、“一歩目のハードルを高くしすぎる”ことだと指摘する。
「例えば、家の掃除。後回しにする人ほど“今日は気になるところを全部キレイにしよう”と意気込みがち。でも目の前にある山が大きくなればなるほど、登るのがおっくうになるのは当たり前です」(鈴木さん、以下同)
では、どうすれば“すぐやる人”になれるのか。まず、前提として大事なのは“やる気に頼るのをやめる”だ。
「やる気さえ起きれば……と思いがちですが、それは間違い。脳科学の研究によると、“やる気は行動して初めて生まれるもの”だとわかっています。必要なのは、やる気を起こそうとすることではなく、頑張らなくても始められる小さな一歩を用意することです」
そのために、鈴木さんは3つのポイントを挙げる。
「1つ目は、やりたいことや目標を“小分けにして見える化する”こと。先ほどの掃除を例にすると、今日は台所だけ、拭き掃除だけなど優先順位をつけて、何日かに分けて取り組めるように目標を小分けにし、スマホや手帳などなんでもいいので見えるように書き出して棚卸しすること。
2つ目は、とっかかりとなる“一歩目をできる限り小さくする”ことです。今日は賞味期限切れのものを捨てるだけ、など本当に小さな一歩目でOK。ゼロより前進することに価値があります」

気持ちよく動ける環境づくりも大事
しかし、ハードルを下げてもめんどうになり、継続できないことも。3つ目は、それを打破するために“自分を楽しく動かす工夫をすること”。
「チェックリストを作って埋めていくのを楽しんだり、ちょっとしたご褒美を設けたり。動き始めるための仕掛けを作っておくのが重要です」
スマホのリマインダー機能を活用する、自然な会話形式でどんな質問にも答えてくれるAIのチャットアプリ「ChatGPT」にリストを作ってもらうなど、最新のモノに後押ししてもらうのも手だ。
「また、“この年でダイエットを始めるなんて無理だろう”と、年齢バイアスで諦めてしまうことも、やりたいことを始めるときの足かせに。人の目や年齢を気にせず、ちょっとずつでも前進できる環境を整えることで、めんどくさいを克服できますよ」