高校野球史上初めての大会出場後に辞退となった広陵高校の暴力問題。
同校校長による会見も炎上するなど、いまだに余波が続くなか、あの「男気監督」が口を開いた。
今大会14年ぶりに甲子園で指揮を取った開星高校(島根)の野々村直通監督である。
「2010年春のセンバツ高校野球で指揮をとった開星が、21世紀枠の向陽高校に敗れた際、『末代までの恥。腹を切って死にたい』と発言し、そのいかついルックスも相まって『やくざ監督』『ハラキリ監督』の異名を取った人物です」(スポーツ紙記者)
広陵問題に触れた開星高校・野々村監督
残念ながら開星高校は14日、仙台育英高校(宮城)に敗れて2回戦敗退を喫した。野々村監督はその試合後の取材で、広陵の暴力事案について質問された際、このように答えた。

「(SNSで)陰からものを言うのは卑怯だといつも思う。うちは匿名で手紙が来たりするけど、名を名乗れと。『我こそは出雲国の野々村であるぞ、いざ尋常に』ってね。批判をするなら出てこいと、お互いに。武士道でしょう。日本人の文化なんですよ。弱い者をいじめないとか、年寄りを大事にするとか、そこの人間性が原点でしょう」(スポーツ報知web版より引用)
しかしこの発言にはSNSや掲示板で、
《卑怯なのは暴力をした側》《実名で批判している人もいる》《武士道言うなら加害者が先にハラキリするべき》《野球部同士でかばっているのか》
などのネガティブな論評が相次いだ。
しかしこの監督の発言は他の内容がある。
「一生懸命、頑張って真面目にやっている子が一方的にリンチされる。うちは礼儀だけはするけど、上級生や下級生なし、上手や下手なし、みんな平等でって言うのがこのチームはできた。補欠に回ったからと言ってレギュラーを妬まず、上手でレギュラーだからといってバカにせず。徹底してミーティングしてきて実現してくれたチームなので。人間性ですよ、へたくそをばかにするとか、それは絶対やっちゃいけない」(同前)
また「人間関係作りが一番じゃないですか、(暴力事案の)防止策は」(東スポwebより)「寮生活とかそういうこともね、すごく風通しがよくなって、ほんと助け合ってね。うちのチーム自慢じゃないけど野球は弱いけど、弱い子を助ける人間だな。これが最高に感謝です」(スポニチアネックスより)とも発言していたという。
つまり、うまい選手がそうでない選手をバカにしたりいじめたりすることがあってはならない、先輩後輩で異常な上下関係があってはならない、そのためにミーティングを徹底する。
いじめはあってはならないという姿勢で、防止についても常々考えていることがわかる。
その上でSNSでの“私刑”の過熱に苦言を呈するものであれば、「卑怯」の部分のみ切り取って批判するのは的外れにも思える。
「野々村さんは裏表のない性格で、バッシングされるのも正直すぎる発言のゆえ。その熱い姿勢は教え子たちに慕われており、“末代までの恥”発言の後、監督に復帰したのも署名活動が起きたからだといいます」(前出のスポーツ紙記者)
一応野々村監督のこの「ウチはみんな平等」という発言にも「生徒を信頼しすぎ」「そう考えることが自惚れ」などの批判が見られたことも付け加えるが、あなたはどのように考えるだろうか。