目次
Page 1
ー 佐々木のリリーフは一か八かの賭け
Page 2
ー オシャレも楽しみたい23歳の若者

 

 9月26日(現地時間25日)、ロサンゼルス・ドジャースが4年連続となるナ・リーグ西地区の優勝を決めた。

 この日、自己最多となるシーズン54号を放った大谷翔平投手(31)、6回無失点の好投で12勝目を挙げた山本由伸投手(27)らの活躍で完勝したドジャースだが、続いていたチームの悪い流れを断ち切ったのは佐々木朗希投手(23)と言えよう。

 前日の25日(同24日)、およそ4か月ぶりにメジャーリーグのマウンドに立った佐々木だが、千葉ロッテマリーンズ時代から主戦場だった先発投手ではなく、メジャー初のリリーフとして救援登板。

 5月に右肩のインピンジメント症候群によって負傷者リスト入りして以降、治療とマイナーリーグでのリハビリ登板を繰り返し、シーズン中のメジャー復帰は見送られるとの見方もあったが、指揮官のデーブ・ロバーツ監督(53)は地区優勝がかかった土壇場で起用する決断を下したのだ。

 この昇格には、佐々木の調子とは関係なくチーム事情も影響したようだ。メジャー事情に詳しいスポーツライターの話。

佐々木のリリーフは一か八かの賭け

「シーズン終盤になって疲労も出たのでしょう。リリーフ陣が打ち込まれる試合が多くなり、2位の(サンディエゴ)パドレスとも一時は1ゲーム差に詰め寄られたドジャース。とにかく“投げられる投手”がほしかったところ、藁にもすがる思いで昇格させたのが佐々木投手。

 制球難の不安は付きまといましたが、短いイニングであれば全力投球もできるだけに、リリーバーの素質を見込んでの“一か八か”の賭けだったと思います」

 期待はいい方向に裏切られた。ドジャース2点リードの7回に投入された佐々木のフォーシームは160キロを連発し、1イニング2奪三振のパーフェクトピッチングを披露。後続が打たれて同点に追いつかれるも、勢いがついたドジャースは延長戦で勝利した。