1月12日、成人の日に全国各地で開催された「二十歳のつどい」。新成人たちの門出を祝うニュースが並ぶなか、ネット上で注目を集めたのが東京都港区の式典だ。会場に俳優の橋本環奈がサプライズで登場したのだが、その豪華すぎる演出をめぐってさまざまな意見が飛び交っている。
新成人が自ら企画
会場となった東京プリンスホテル「鳳凰の間」には、約850人の新成人が集結。式典の中盤、青いワンピース姿の橋本がサプライズで姿を現すと、会場は悲鳴のような大歓声に包まれた。
橋本は「皆さんの晴れ姿を共有できてうれしく思います」とお祝いの言葉を述べ、自身の20歳当時を振り返るなどして会場を沸かせた。
新成人にとっては一生の思い出に残る最高のプレゼントとなったはずだが、この様子が報じられるとネット上では、《税金の無駄遣いとしか思えないんだけど》《もっと有意義なお金の使い方があるのでは》といった、公費の投入を疑問視する声が続出。
また、当日の夜から橋本が主演するフジテレビ系月9ドラマ『ヤンドク!』が放送開始されるタイミングだったこともあり、《どうせ番宣だろ》といった冷ややかな声も上がっていた。実際、橋本は壇上で同作に触れ、「録画やTVerでも見ていただけたら」とユーモラスに“番宣”をしていた。
自治体は税金を投じて人気俳優を呼んだのか。また、式典の場でなぜ番宣をさせたのか。港区に話を聞いた。
区の担当者は、橋本をゲスト招待したことに関して「追加の予算を計上した事実はございません」と公費負担を明確に否定。そのうえで、港区では式典の一部のプログラムを、今年二十歳になる新成人が自ら「実行委員」として企画を立てているのだと説明し、次のように回答した。
「今年度の実行委員の企画打合せの中で、『区内企業と連携したい』という方向性でゲスト登壇を検討しており、その最中に、区内企業であるフジテレビ側から区へ連携の打診がありました。区は実行委員に取り継ぎ、実行委員とフジテレビ、区の三者でサプライズゲストの登壇を検討することとなり、成人の日に放送開始される新月9ドラマの主演が登壇することで合意しました」(港区子ども若者支援課担当者)
批判の的となった“番宣”も、実は新成人自らが望んだ「区内企業とのコラボ」の一環だったというわけだ。
「フジテレビとしても番組PRの一環であれば芸能人を稼働させても経費は少なくて済むと判断して、当日放送スタートするドラマの主演である橋本さんに白羽の矢が立ったのでしょう。テレビ局が区内に拠点を置く港区ならではの、利害が一致した例と言えます」(テレビ局関係者)
ただ、こうした派手な演出はキー局が区内にある港区特有のもの。他の自治体を見ると、カラーはさまざまだ。
例えば葛飾区では、地元の葛飾総合高校吹奏楽部による演奏が行われ、区長が「子育てするなら葛飾」と行政施策を熱く語る地域密着型。一方、台東区では特に台東区とは関係がない元プロ野球選手のG.G.佐藤氏が登壇。北京オリンピックでの“世紀の落球”からの再起を語る講演を行い、最後は全員で「本気のジャンケン」をするなど会場は盛り上がったようだ。
自治体ごとにさまざまな内容の「二十歳のつどい」。形は違えど、新成人の門出を祝福する会であることに変わりはない。
















