田中邦衛

短大卒業後、中学の代用教員をしていたが、役者になりたく俳優座養成所を受験し、3度目で合格。後に座員となる。'57年、今井正監督の『純愛物語』でスクリーンデビュー。'61年の東宝映画『大学の若大将』で、加山雄三演じる主人公のライバル、青大将役に抜擢され、強い印象を残す。'65年、フジテレビで放送された『若者たち』が映画化され、第22回毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。同年始まった「網走番外地シリーズ」では主演の高倉健の舎弟役に、'73年に始まった「仁義なき戦いシリーズ」ではヤクザ役を演じるなど、バイプレーヤーとして重宝される。'81年からの倉本聰脚本のドラマ『北の国から』で、二人の子どもを一人で育てる父親役で全国区の俳優となる。'93年の映画『学校』で、第17回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。'10年の映画『最後の忠臣蔵』を最後に表舞台から遠ざかり、'21年3月に老衰のため死去。