強制的にヤセさせると、肌にもダメージが

――しかし、身体を強制的にヤセさせると、肌など美容面でもダメージを受けそうな……。

高須「そりゃあそうだよ! だって“人相が変わるほどヤセた”といわれた松村邦洋さんも、一気に肌が老いたでしょう。ダイエット成功記者会見のときなんか、ボクもちょっとびっくりしたよ!」

30キロのダイエットに成功した松村邦洋
30キロのダイエットに成功した松村邦洋
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――ですよね! 私もこんなにシワっぽかったっけ? と思いました。

高須きっとマライアも松村さんも、ヤセてしぼんだ皮膚のシワシワ感に悩んでいるでしょう。余った皮膚を切り取る手術もあるけど、きれいな身体からは遠ざかるわけだからね。マライアなんか特に美人、美人と褒めそやされた人生だったろうしさ」

――しかし21キロもダイエットした女芸人のやしろ優さんは、見た目はさほどシワっぽくはならなかったと思います。これはゆっくりダイエットをしたからでしょうか?

高須「長期間かければOKというより、やはり短期間のダイエットはムリしないと成功しない。そのムリが見た目に現れるんだと思います。でも有名人のダイエットはCMなどが絡むことが多いし、意地でもリバウンドできないから大変だよね」

――やはりダイエットが成功すると気になるのがリバウンドですよね! この2つは切り離せない関係なのでしょうか?

高須「というより、ダイエットを始めたその時から、身体はリバウンド待機状態になる。というのも身体は機能維持のために栄養を貯めたがるもの。その栄養がこなくなったり、激しい運動で消費されれば、身体は危険信号を感知し、栄養を求める。これは自然な身体の反応です。この栄養をクレクレ~! っていう状態が、いわゆるリバウンドです」

――なるほど。自然な反応となると難しいですが、どうしてもマッサージやエステでリバウンド防止策をとりたくなりますね。

高須「マッサージでヤセるわけじゃないよ! 一時的にむくみが取れてスッキリするだけ。でも身体が気持ちいいことなら気分的にもいい効果が生まれるし、やるぶんにはいいと思うよ」

――ところで「ミケランジェロ」で美ボディーを作った高須院長は体形をキープしていますね。何か秘訣があるのでしょうか?

高須ダイエットというのは、要は摂った栄養と消費のバランスが合うかどうかということ。ちょびっとしか食べなくても運動もせずにゴロゴロしていたら太るし、いっぱい食べても身体をそれ以上に動かせばヤセる。その計算を常に考えることができれば、ダイエットは成功といえるでしょう」

――なるほど。ではリバウンドしにくいダイエットのルールは?

高須「いい加減さ! ストイックさは過剰な減量思考につながり、過剰な減量はキレイな肌も奪うよ。だから身体がダイエットしてるって気づかないくらい、ゆるくいい加減にやるのが中年以降のダイエットのルールです。クリスマスやお正月の爆食で太っても、焦ってはダメだよ!」


<プロフィール>
高須克弥(たかすかつや):
1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『ダーリンは70歳/高須帝国の逆襲』(Kindle版)、『行ったり来たり僕の札束』(小学館)。最新刊は『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)