現在、日本で飼育されているの数は約892万匹。家族の一員として、愛情を持って接している飼い主は多い。

犬は家族

「息子のような存在です。がいる生活っていいですよ」

 茨城県に住む40代の男性は愛の柴について語るとき、頬は緩みっぱなしだった。

 猫ブームに押されがちだが、派だって負けていない。

 日本レスキュー協会の今井雅子さんは話す。

は家族であり、パートナーであり、時には先生にもなります。から教わることはたくさんあるんです」

 そんな人ととの間で育まれてきた4つの“ワン”ダフルな話を紹介したい。

 前出の今井さんが所属する日本レスキュー協会では身体と心を癒すセラピー、被災地などで行方不明者を捜索する災害救助がそれぞれの役割を担い、活動している。

 セラピーは主に病院や福祉施設などを訪問し、利用者が撫でたり、触るだけでなく、ゲームなどで一緒に身体を動かしたりし、積極的に関わり合う。

におやつをあげたい一心で不自由な手を頑張って動かした利用者や昔飼っていたのことを思い出し、話し始めた認知症の利用者もいました。と接することで機能回復や脳の活性化など、リハビリにもつながるんです」(今井さん)

 入院中の子どもたちの間では、「に会うためにつらい治療も頑張ろう」というモチベーションにもつながっている。

は言葉を話しません。でも隣に寄り添うことで通じ合えるものがあるんじゃないでしょうか」(今井さん)