スペシャルQ&A【藤田玲編】

――東さんには言ってないけど、感謝していることは?

藤田 僕の居場所になってくれていること(笑)。(僕は)車移動してることもそうなんですけど、プライベートゾーンを確保しておきたい人なんですよ。居心地のいいところにいたがるんですよね。だから、電車とかあんまり乗りたくない。ギリギリまでプライベート空間にいたいんです。人が多いところも嫌だし。よほど好きな人じゃないと、誘わないし。だから、数少ないお茶に誘える存在という意味でも、すごく感謝してますね。とんちゃんが、歩く僕のプライベートゾーン(笑)。なんかそこに入ると落ち着くベストエリアというか、やすらぐ場所。そういう人にはなかなか出会えないから、運命だと思いますよ、ホントに。

藤田玲 撮影/森田晃博
藤田玲 撮影/森田晃博
すべての写真を見る

――今まで見た舞台作品で一番印象に残っているものは?

藤田 一番最初に衝撃を受けたのは、めっちゃマニアックなんですけど唐十郎さんの紅テントなんですよね。10代のとき、共演していた大鶴義丹さんに「親父が舞台やってるんだけど、観に来ない?」って誘われて観に行って。舞台をほとんど見たことがなかったから、“何なんだこれは”ってなって。作品の名前も覚えていないですけど、唐さんが魚の塩釜焼きみたいなのの中から、カンって割って出てきたのは覚えてる(笑)。わけわかんなかったですけど、なんか役者の熱を感じたのと、こんなテントで観るんだっていうのと。

 でも最後にバーッて後ろが開いて、舞台の背景が外になるときの、あのゾワ~ってした感じは衝撃でしたね。忘れられないです。“これが演劇のたぶん原点なんだろうな”っていう。舞台芝居って大げさなイメージがあって、毛嫌いしてたところがあったんですけど、紅テントの舞台を観たときに、それを凌駕(りょうが)する何かがあった。

――あなたにとって愛とは何ですか?

藤田 なんか、当たり前だけど当たり前じゃないんですね、愛って。いろんな愛があると思うんですけど、もちろん家族との愛もそうですし、恋人もそうですし、事務所のスタッフもそうですし、友達関係の愛もそうですけど。すごく近くにいるから愛があるわけじゃないですか。だから普段から愛されてるなとか、愛してるなとか、愛があるなって、そんなに意識するものじゃないと思うんですよね。でも、たまには意識しないと、亡くなったときに気づくのは悲しすぎるので。だから、当たり前のようにあるけど、当たり前じゃないんだっていうことを感謝していたいなっていうものです。

 

当連載「生で会えるイケメンリレー対談」のバックナンバーをまとめた電子書籍『週女イケメン通信』が発売中! 現在、amazonと楽天ブックスでvol.1〜8が発売中です。※記事の中の写真をクリックするとamazonの紹介ページにジャンプします