役のいちばん近い理解者になれるように

 2.5次元作品で数多くの人気キャラクターを演じてきた鈴木さんだが、三日月宗近とは鈴木さんにとってどんな存在なのか。

「つかみどころのない、なんか奥底が知れない存在です。いちばん最初に三日月の立ち姿のイラストを見たとき、笑っているのにその瞳の奥が読めない感じがして。あの絵の三日月を表現したかったっていうのが始まりかもしれないですね。この舞台版では、その印象がわりと反映されていると思います。

 演じていて楽しいですけど、考えても考えてもたどり着けないところもあります。約千年も前に作られた刀でも存在しているので、歴史をたどったりそれだけ長く生きることを想像してみる作業はしますけど、僕が生きてきたのは33年なので、話のスケールがデカすぎて正確にはわからないですよね(笑)。役を作るうえで、そのいちばん近い理解者になれるようにするというのが僕のテーマではあるんですけど、三日月をすべて理解してあげられているのかっていうと、ちょっと難しいところではあります。でも、どこかやり方が不器用な三日月が好きです」

鈴木拡樹 撮影/佐藤靖彦
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 鈴木さんとの共通点は?

「三日月の立ち位置って、座長として頑張ろうって奮起しているときの自分にちょっと近いのかもしれないです。本当は得意じゃないくせにって思うところもありますけど、でもやらなきゃいけない瞬間もあったり。だからといって自分がやってきた行動を、たぶん周りは知らないこともたくさんあると思いますし。

 まあ、それは僕が話すのがヘタだからなんですけどね(笑)」

 地方公演など多忙な日々を癒す気分転換を聞くと、スイーツ好きの鈴木さんらしい答えが返ってきた。

「スイカが好きなので、“そろそろ出始める時季が来たか”って思うとちょっとテンションがあがりますね(笑)。休みの日に、おいしいスイカを食べに、フルーツパーラーでも行ってみようかなって思ったりしてます」