父親の死にも関与?

 さらに朱美容疑者は――。

〈おそらく、父親が意識不明で入院した時から実行、計画が進んだと思われる。弟はそれを知った? もしくは気づいた? 裏切られている事を知るが、父が意識不明で相談も出来ず、悩み抜いた? その挙句の自殺?〉(5月25日)

 また、彼女は次のようにも記している。

〈私には何のメリットもなくXは社長の肩書きと会社を手にし、●(※義妹のイニシャル)はかなりの財産を手にし、母親まで取り込んで残りの財産を手に入れる事が出来る。弟を殺す動機もない私を必死で殺人犯にしようとしてる警察も、客観的に見れないのか?〉(5月29日)

 しかし、朱美容疑者の主張とは裏腹に、彼女を取り巻く状況は、さらに厳しくなるばかりだ。

 彼女の父親の死亡を受け、府警は今年1月に父親が倒れた状況にも不審な点があるとして、朱美容疑者が殺害を図った疑いも視野に死亡解剖するなど、詳しく調べているという。父親は、インスリンの過剰投与による低血糖脳症で意識が戻らないまま、6月末に亡くなっている。

〈インスリンの注射器も、普段、私が父に手渡したり、机の上を片付ける際さわってるので、指もんは出てあたり前。○○○○○○(※伏せ字)〉(日付不明)

 朱美容疑者は、2006年9月に違法薬物で逮捕されている。短大在学中に10歳年上の男性と結婚。2人の息子をもうけるが、親権を得るために、夫の定期に仕込んで事件をデッチ上げようとしたためだ。この事件後、朱美容疑者は離婚し、シングルマザーになっている。

 やはり、これらの疑惑の手記もすべて彼女の“勝手な言い分”に過ぎないのだろうか――。