平然と尋ね人のビラを配る夫

麻衣子さんの行方を探すビラまで作っていた

「以前、散歩中の恵美さんとお嫁さん、お孫さんに会ったことがあります。麻衣子さんのことは“うちのお嫁さんなのよ”って紹介されました」(実家近所に住む女性)

 麻衣子さんの“失踪”を偽装後、恵美容疑者は毎週のように孫を預かり、近所を散歩したり、鷹仁容疑者や麻衣子さんの両親とJR常磐線柏駅などで尋ね人のビラを配るなど、素知らぬ顔で嫁を探すフリを続けていた。

 カウンセリングルーム「ウィル(WILL)」の心理カウンセラー・西橋康介氏は鷹仁容疑者が母親に泣きついた心理を、

「親の過干渉が続くと、子どもは自分で考えることができなくなります。どうすることもできず、母親を頼ったのでしょう。普段から自立して物事を判断できなかったことは、夫婦関係にも影響したと考えられます」と指摘する。

 実際、麻衣子さんはSNSに夫への不満や子育ての悩みを投稿していた。

「過干渉、過保護な親は自分の不安な気持ちをコントロールできず、子どもより先に手を出す傾向があります。自分がなんとかしないといけない、と思い、犯行に及んだ可能性は高い」(前出・西橋氏)

 家族は、母子の逮捕をどのように受け止めているのか。

 実弟は取材に対し、

「義姉のことでもあり、あまりのことに動転し、気持ちを表す言葉が見つかりません」

 と書面で回答した。事件のあった家はひっそりと静まり返ったままだ。

 夫婦関係や嫁姑問題に危険な兆候はあったのか。

 麻衣子さんの実家を訪ねると、父親がインターホン越しにか細い声で、

「お話しすることは控えさせてください。すいません。そっとしておいていただきたいんです」

 息も絶え絶えに、どうにか言葉をつなぐのが精いっぱいという様子だった。