大恋愛の末に結婚したはずなのに

 例えば、離婚する夫婦で考えてみましょう。

 20年間連れ添っていた夫と離婚を決意した時のことを、友人の倉西辰枝さん(45歳、仮名)が、こんなふうに言っていました。

「結婚当初は、24時間片時も離れたくないくらい好きだったのよ。でも、最後の3年間は、もうほとんど口をきかなかったし、同じ部屋の空気を吸っているのも息苦しくなった。元夫が使った箸や食器に触れるのにも嫌悪感を覚えたの」

 まさにこれは、生理的に受け付けていない状態ですね。

 しかし、彼らは20年前、大恋愛の末に結婚をし、教会で永遠の愛を誓い、甘い新婚生活を送って、数年後には子どもももうけた。

 その時は、生理的にぴったりと合う愛しい存在だったのに、どこからか気持ちが行き違い、違和感が生まれ、同じ部屋の空気を吸うのも嫌なほど、生理的に受け付けない存在になった。

 つまり、“生理的に受け付ける、受け付けない”というのは、その時にお相手をどう思っているかで変わっていくので、絶対的に動かない感情ではない。

 前出の香織さんのお母さんがおっしゃった、「お人柄が良かったら、それ以上何を望むの? そんなの一緒に生活しているうちに慣れるわよ」という言葉もあながちウソではないのかもしれません。

 実は、“お見合い”という出会いだから、生理的に受け付けない男性が、より多く出てきてしまうのです。お見合いは、“結婚”を前提にした出会い。そして身上書でまずは条件が先に提示されます。

 相手を好きになる感情が芽生える前に、身上書の条件と目の前の方をすり合わせ“結婚できるかどうか”のジャッジに走ってしてしまうので、よっぽど素敵な人が現れない限り、その人が受け入れられないのです。

 婚活がうまくいかないと悩んでいる人たちは、“この男性と結婚できるか”という厳しいジャッジの目でお見合いや出会いの席に臨むのではなく、 “人柄でいいところはないか探してみよう”という、“相手を好きになる気持ちを育てる”ことに重きを置いて婚活をするとよいかもしれません。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『あいかつハウス』http://aikatsuhouse.grupo.jp/