予選会を走る近藤選手。47位でゴールし、学連メンバーに選出された
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走りをゼロにする進路選択はなかった

 そんな多忙な学生生活も、陸上に生かされていると話す。

「自分でスケジュールを判断して、練習時間を確保しました。生活の中で優先順位をつけて、時間と労力のうまい配分を考える経験ができたことは、プラスになっていると思います」

 卒業後は、東京大学大学院で運動生理学を学びながら、GMOアスリーツに所属して競技を続ける。

「運動生理学の原理を学び、競技にも生かしていきたいです。生命工学も運動生理学も、身体の中で起きていることを突き詰めていくのは同じ。結局、化学反応なので、両者がどこかでクロスするはずなんです。

 走りをゼロにする進路選択は考えませんでした。みんな、何十年か先の満足度で考えるから悩むし、自分もそういう考え方をしたときは悩んだ。でも、先のことは全部捨てて、自分が想像できる1〜2年後の未来で考えたら悩まないと思うんですよね

 未来にどうなっていたいと思うか? 週刊女性が尋ねると、こんな言葉が返ってきた。

「まずはマラソンで2時間10分を切ること。そして、将来的には日の丸を背負って走りたいです」

 今年はインフルエンザの予防接種を2回受けた。箱根への準備は万全だ。

「大学4年間を納得する形で終わるためには、箱根駅伝は避けられない。走れなかったら、いつまでも心のどこかで引っかかると思うので。やり残しなく、次のステージにいさぎよく進むためにも。多くの応援してくださっている人たちに喜んでもらえる走りをしたい。それが自分のモチベーションなので」

 “4度目の正直”を見届けたい──。


《PROFILE》
 近藤秀一選手 ◎東京大学工学部化学生命工学科4年。陸上運動部所属。'95年7月27日生まれ、173センチ、53キロ。静岡県出身。来春より東大大学院、GMOアスリーツ