「新宿にある『TL』の事務所に行ったら、最高幹部クラスの人たちが仕切られた部屋に下っ端レベルのメンバーを集め、どのように勧誘・集客するのかというセミナーを開いていました。心理学をかじっているとの触れこみで、“相手とは会うたびに仲よくなれるはず”などと当たり前のことを言っていました」

 入会後にわかったことは、半年間は退会できないという縛りがあること。毎月、会費を支払い、

「退会するために8万5000円を支払いました。支払わないと取り立てに来るというので」

 と泣く泣く“手切れ金”を払ったことを明かす。

村尾容疑者は「頭のネジがはずれている」

 村尾翼容疑者の素顔を、近くで目撃していた知人男性に取材した。浮かび上がるのは、人間として最低であることを証明して余りあるエピソードの数々だ。

「村尾翼は大学のゴルフ部では抜きんでた選手だった。スコアも76(パー72)とか出していました」

 と知人男性。大学近くにゴルフ部OBが経営する打ちっぱなしの練習場があり、ボールの後片づけを条件に無料で使わせてもらっていたという。そこでの出来事──。

「みんなでボールを集めていたときなんですが、村尾翼だけが片づけを手伝わずに打ち続けて、片づけ中の部員に当たりそうになったんです。当たったら死にますからね。さすがに怒って文句を言ったら“避ければいいじゃん”と悪びれる様子もない。頭のネジがはずれているんですよ」

 ゴルフの腕を鼻にかけ、自分より下手な人間は、たとえ先輩であっても小バカにしていたという。

 再び前出・知人男性の話。

大学からゴルフを始めた部員もいるので、うまくない先輩もいました。ただ、村尾は、ゴルフがうまいやつが上という考えを持っていたので、主将に対しても“おい、お前、ちゃんと練習してんのか?”と言っていました。

 “お前、下手じゃねえか”と言われても、下手な先輩は、事実なので言い返せない空気がありました。自分よりもゴルフがうまかったら敬語でしゃべってやるよ、みたいな態度でしたね

 一方で、OBには敬語を使い、ひたすら低姿勢で従順を示す。相手によって態度を変える典型的な人間だ。