当時の“若貴人気”はすさまじかった
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外国人力士の台頭で新たな時代へ

 若貴フィーバー終了は、横綱若乃花が引退した平成12年。そして角界は、当時、台頭してきた朝青龍らモンゴル勢によって、新たな時代に突入する。

「彼らは一攫千金のために入門するから、日本人力士とはハングリー精神がまったく違いましたね」

 貴闘力さん自身も平成14年に引退。その後、平成22年まで親方として奔走する。その間、大相撲はさまざまな問題を抱え、冬の時代を迎えてしまう。

昔は力士の間の上下関係がはっきりしていて、厳しさがありました。それが日本人力士の強さの一因でもあったけど、外国人力士が入ってきたことで、考え方も多様化してきたんです。これまでとは違う競争意識が出ることはいいことだけど、若貴時代にまであった相撲界の序列が希薄になってしまったかなと。昔ほどの厳しさがなくなってしまったんです」

 このことが日本人力士の弱体化に結びついたのかもしれない。

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 朝青龍の引退後、白鵬一強時代へ。日本人力士の優勝は平成18年の栃東を最後に、琴奨菊が優勝する平成28年まで約10年の月日を費やすことに。翌年には、若乃花以来19年ぶりの日本人横綱・稀勢の里が誕生したが、平成終了とともに、再び日本人横綱はいなくなってしまった。

「若貴フィーバーのときも、琴富士とか平幕優勝がことあるごとにあったでしょう? 再び群雄割拠の時代になったと思って、誰が強くなるのか、ワクワクして見守ってほしい。御嶽海や貴景勝など勢いのある若手もいる。またおもしろい力士がたくさん登場しますよ」


《PROFILE》
たかとうりき ◎1967年、兵庫県生まれ。1983年初土俵。2000年3月場所には史上初の幕尻優勝を達成。2002年に現役を引退、その後、年寄・第16代大嶽を襲名し、大鵬部屋の親方となる。