引退会見では母への思いを語り、涙。(写真右)母・幸子さんとのツーショット

「2度目の引退ですので、3度目の引退はありません」

 還暦での引退を発表した歌手の森昌子。3月28日に行われた引退会見は、笑いあり涙ありの1時間となった。

「引退会見でしたが、悲壮感はなく、森さんらしい明るい会見でしたね。元夫である森進一さんに報告したかと聞かれると、“するわけないじゃないですか!”と笑顔で即答し、記者たちの爆笑を誘っていましたね」(芸能レポーター)

 会見の中で主に質問が及んだのが、“なぜ引退するのか?”ということ。昨年10月に還暦を迎え、残された時間を楽しみたいと話していた。会見でも、

「13歳でデビューしてから、自分の時間を持てなかったので、映画や美術鑑賞、料理などを楽しみたい」

 と語っていた。また、昨年夏に恩人が亡くなったことも、引退理由のひとつに。ただ、2度と芸能界に戻らないという強い決意のわりには、再婚も否定しており、これといった明確な理由がわからなかった。

高校を卒業する’77年に。左から百恵、昌子、淳子

 森といえば、デビュー後は同学年の桜田淳子、山口百恵と“花の中三トリオ”と呼ばれて人気に。'83年には『越冬つばめ』で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞。'86年には森進一と結婚し芸能界を引退するも、'05年に離婚。翌年には歌手復帰を果たした。

 長男は世界的人気のロックバンド『ONE OK ROCK』のボーカル、Taka。次男はテレビ局勤務で、三男は人気急上昇中のバンド『MY FIRST STORY』のボーカル、Hiroと立派にひとり立ちしている。

 会見を見た芸能レポーターの石川敏男氏は、引退の理由をこう分析する。

「1度目の引退は森進一さんとの結婚だったけど、彼女はずっと親友の山口百恵さんみたいに専業主婦でいたかったんですよ。それが、夫に頼まれて動員数が厳しかったジョイントコンサートに出演するんですが、それが原因で夫婦の溝が生まれて離婚に。その翌年に芸能界に復帰するんですが、それも3人の子どもを抱え“生活のため”と話していましたからね」

デビュー後まもなく、テレビ局でのメイクの様子(’71年)

 笑いも多かった会見で、彼女が涙を見せたことが3回あった。恩人が亡くなった話とファンへの謝罪。そして母への思いを口にしたときだった。

「引退の決意を最初に話したのは、87歳になる母の幸子さんだったと明かしていました。また、子育ても母がいなければできなかったと話し、感極まっていましたね」(前出・スポーツ紙記者)

 来年からステージでファンへ歌うことはなくなるが、

「(引退しても)歌は大好きです。母が聴いてくれますから」

 と、話した森。そこから、母と娘の強い絆を感じることができた。