そして、相方・ノブとの仲のよさも印象的だ。料理をほとんどしたことがないという大悟が、イメージだけで料理を作りノブに振る舞うという企画が行われたときのこと。ノブが「これめっちゃうまい!」と感想を述べると、大悟はノブにしか見せないような笑みを浮かべてはにかんでいた(テレビ朝日系『テレビ千鳥』2019年5月20日)。

 もし千鳥を解散するなら? そう問われた大悟は、こう答えている。

「もともとツレなんで。ツレというか友だちから入ってるんで。その状態が続く限りはたぶん(解散は)ないと思う」(フジテレビ系『TOKIOカケル』2019年9月25日)

 先輩からも後輩からも慕われ、友情に厚い。そんな大悟は、要は“いいヤツ”だ。

冷静な観察眼

 もう一方で、“破滅型”の芸人にも思える大悟には、冷静な観察者という面も感じる。

 たとえば大悟は、高岡早紀を「2杯酒飲んだ女の雰囲気をずっと出してる」(テレビ朝日系『イッテンモノ』2017年11月9日)、野性爆弾・ロッシーを「焼酎を1本空けた感じの人間でずっとおる」と、それぞれ端的に評したことがある(朝日放送『相席食堂』2018年12月2日)

 また、アンタッチャブル・山崎弘也についてはそのスゴさを認めつつ、「何がスゴいかようわからん。『クレヨンしんちゃん』みたいなもん。尻こそださんけど、ずっと尻出して笑かしよるみたいな」(テレビ朝日系『金曜★ロンドンハーツ』2018年6月15日)と語った。

 いずれも、特徴を的確にとらえた表現だろう。『相席食堂』(朝日放送)を見ても、出演者がカメラにふと向ける視線の動きや、ちょっとしたビジュアルの違和感など、見逃しがちな細かなポイントにツッコむことが多いのは、ノブよりも大悟のほうだ。