'20年1月2日午前8時、第96回箱根駅伝が幕を開ける。前哨戦となる出雲駅伝(10月)は國學院大、全日本大学駅伝(11月)は東海大が優勝している。テレビ解説でおなじみの碓井哲雄さんは、

「今大会は“超”がつくほどの戦国駅伝。予想は立てづらいですね。“4強”は東海大、青山学院大、東洋大、駒澤大。中でも優勝にいちばん近いのは、東海大でしょう。山上りの5区に、前回区間2位の西田荘志選手(3年)が残っているのは強みです

 箱根路を2度走った俳優・和田正人さんも、

「全日本でのレース運びは、お見事。館澤亨次選手(4年)や鬼塚翔太選手(4年)ら“黄金世代”を欠いての優勝ですから。選手層の厚さが違う。前回10区の郡司陽大選手(4年)、全日本でアンカーとして快走した名取燎太選手(3年)など、選手が育っている。そして、どの大学も必ずミスをする中で、東海大だけはミスなく確実に走る。これは強いですよ

超大型ルーキーに期待大

 前回2位の青山学院大への見解は、両者分かれた。

「厳しいのでは? エースの吉田圭太選手(3年)が区間賞をとるような走りをしないといけないのに、他大学の選手に負けている状態では」(碓井さん)

「正直あまりよくないと思っていましたが、出雲や全日本で“駅伝に合わせる能力はやっぱり高い”と感じました。さすが元王者。箱根の優勝を知っているメンバーが残っているのは大きい」(和田さん)

 11年連続3位以内、前回3位の東洋大は?

前回4区で区間新記録を出した相澤晃選手(4年)は特別に強い。学生ナンバーワンです。おそらく“花の2区”でしょう。ただ、駅伝は相澤選手1人じゃ勝てません。調子の悪かった選手と故障者がいかに戻ってくるかがポイントです」(碓井さん)

「2年連続1区で区間賞をとった西山和弥選手(3年)。今季はイマイチでしたが、箱根に向けて調子が上向いてると聞きます」(和田さん)

 前回大会4位の駒澤大は出雲2位、全日本3位と安定した結果。

久々に規格外の超大型ルーキーが! 田澤廉選手(1年)です。大迫傑さん(早稲田大卒/ナイキ)や佐藤悠基さん(東海大卒/日清食品グループ)のような衝撃のデビューを飾るはずです」(和田さん)

「田澤選手は1年生ながら、大八木弘明監督がエースの太鼓判を押している。おそらく2区でしょうが、彼の起用区間が鍵。駒澤大は駒もそろっています」(碓井さん)