気づかぬうちに遠隔操作される!?

 実はスマホを紛失していなくても、サイバーテロに遭う可能性はある。

スマホのセキュリティー用に開発された遠隔監視アプリがあり、それを悪用するパターンです」。本来はスマホの紛失時に、遠隔でスマホの現在地を突き止めたりできるのだが、ストーキングに悪用されることが多々あるのだそう。

スマホを置いて、席を立った数分の間に犯人がアプリをインストール。しかも、アプリのアイコンを画面から消すことができるので、持ち主はインストールされたことに気づかず、知らず知らずのうちに情報を抜き取られてしまいます」。そして、遠隔操作で勝手に写真を撮られたり、録音されたり、自分が今どこにいるかを常に監視され、アドレス帳なども丸見えに。

「元彼に、防犯用にとインストールしてもらって盗聴と盗撮を繰り返されるという被害がありました。他人にはアプリをインストールさせないことが肝心です」

大切な情報を徹底的に守る!

 個人情報のかたまりともいえるスマホだけに、紛失や不正アクセスによるダメージは計り知れない。トラブルから身を守るために、まず何をしたらいいのだろうか?

「いちばん大切なのはロック用の暗証番号です。誕生日は絶対にダメ。想定しにくいランダムな数字にし、ケタ数も6ケタにするのがおすすめです」。これで容易にロック解除されるのをガードすることができる。また、ロックをはずしたままスマホを放置しない、アプリのインストールは他人にお願いせずに自分でやる……というのも必須。

「見落としがちな危険としては、スマホを購入した際に、最初に設定してくれた人が家族や親しい友人だったというようなパターン。暗証番号などをそのまま変えていないという人は、再設定をしなおしたほうがよいでしょう」

 また紛失してしまったときのために、iPhoneなら設定画面から『iPhoneを探す』を設定し、アンドロイドなら『端末を探す』アプリをインストールしておこう。紛失の際、スマホの現在地を調べることができるので、その場所に問い合わせて探してもらうことができる。それでも見つからない場合は早急に警察に届け、クレジット会社や電話会社に連絡を。

スマホの内容も狙われますが、スマホ自体が狙われることもあります」。iPhoneやアンドロイドの最新機種は、高額で転売ができるので、盗難やひったくりのターゲットになりがち。「スマホのながら歩きは万札をチラつかせながら歩いているのと同じ。治安の悪い海外などでは特に気をつけたいですね」 大切な情報とわが身を守るために、スマホとの付き合い方を、いま1度見直してみてはどうだろうか。