架空OLのリアルな仕事帰りって?

──劇中で描かれるOL女性の日常生活。なんで、あそこまで女性のことがわかるんですか?

イヤホンを忘れるとか、リップがどんどんたまっていくとか。気にもとめてなかったけど“あるよね~”ってことがすごく、リアル

「もちろん、20代の銀行員の方にお話を聞いたりする中で生まれたものもあるんですが、そこまで研究はしてなくて。実は男にもよくあることだったりするんですよそれが運よく、見てくれた方が“女性にしかないあるある”と解釈してくださって

「なるほど!」

──でも、仕事帰りに、アトレやマルイに寄るあたりが、とってもリアル……。

「僕、わりと女の子のグループと仲よくしていて、いったん放課後にヨーカドーに行くみたいな流れがあってその流れってなんだろうって(笑)

「行きがちですよね」

「マツキヨとかね」

(写真左から)夏帆、バカリズム 撮影/山田智絵
(写真左から)夏帆、バカリズム 撮影/山田智絵
【写真】夏帆と新井浩文、仲よし“お寿司デート”を激写!('17年)

──特に何か“事件”が起こったりしないのも、この作品ならでは。

劇場版だからといって、引き続き何も起きません)。リアリティーを壊してまで事件を入れるのは、なんか違うなって。もとが日記である以上、映画として成り立たなかったら、それはもうしょうがないな、と。映画用に展開をつけてドラマチックにしたら、別の作品になっちゃうので」

「スペシャルなことが起きない。それがいいんですよね。日常を描いていて、それを大きいスクリーンで見るのは、ちょっと不思議な気分ですけど」

「不思議だよね。何を見せられてるんだろうって。でも、それをお客さんがわざわざ見に来ていることも含めて、僕は“狂気”だと思っていて。そこまでが、作品なのかなと

やっぱり、升野さんは狂ってますね! いい意味で、ですよ!

それは最高のほめ言葉! ありがとうございます(笑)。僕はそんな夏帆さんのこと、女優として……(と、褒めようとする)」

「ハハハ! なんか、照れちゃう」