中国メディアの新華毎日電訊は14日、新型コロナウイルスの流行が徐々に収まり、人々が外出するようになった中国では、衛生面での悪習やマナー違反行為も復活していると伝えた。

感染症を流行させない“習慣”づくりを

同メディアの記者は、人が戻ってきた街で、周囲に全く気を遣わず歩きたばこをする人や、きちんとマスクをせずにくしゃみをする人、道端に痰を吐く人などを見たという。デパートの周囲には痰の跡があり、「注意して歩かなければ靴底で汚物を踏んでしまう」状態だったそうだ。

記事は、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」だと指摘し、「新型コロナウイルスの流行がまだ完全に収束していない中、多くの人は教訓を忘れてしまったようだ。

現実が私たちに警告している。衛生面の安全は、常に人類が向き合う生存における大きな課題なのだ。人類が何事もなく生きていきたければ、よろしくない生活習慣を改めなくてはならない」とした。

その上で、「くしゃみや痰には大量の細菌が含まれているにもかかわらず、(飛沫を飛ばさないための)防護措置をせずにくしゃみをしたり、道端に痰を吐いたりする人はよく見かける」と苦言を呈したほか、

直箸で料理を取ることもよく見られる」と指摘。「多くの飲食店には取り箸がなく、あっても使われない。中には料理の中から自分が好きな具材を掘り返す人もいる」とし、「こうした人が感染症にかかれば、箸の先に細菌やウイルスが付着し、同じテーブルのすべての人が箸を通じた濃厚接触者になる」とした。

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そして、新型コロナウイルスの流行が収まった後、親類や友人、同僚らと食事をする機会が増えるだろうとし、「取り箸を使うことは自分や相手に対して責任を負う行為。恥ずかしいとか、他人行儀だとか思ってはいけない。これは文明的な食卓を体現するものなのだ」とした。

記事はこの他にも、「前に小さく一歩、文明にとっては大きな一歩」などの標語が書かれたトイレの使用方法もまた見直す必要があるとし、

「衛生面の悪習を改善することは、凶悪なウイルスの感染ルートを切断することだ。今回の新型コロナウイルスの流行が悪習根絶を加速させ、衛生的で文明的な新たなトレンドを生み出すことになることを期待する」とした。(翻訳・編集/北田)