それはまるで“子どもの終わらない夏休みの宿題”。2月6日、ミラノ・コルティナ冬季五輪が開幕した。
なぜ毎回ギリギリ?五輪会場の建設
「マライア・キャリーさんなどが登場した開会式は華やかなものでしたが、一方で、もはや“五輪あるある”といえる建設工事の遅れが、開幕した今でも報じられています」(スポーツ紙記者)
アイスホッケーのメイン会場は、客席の一部が直前まで未完成。女子アルペンスキーの会場も観客を運ぶケーブルカーの建設が遅れに遅れた。
今回のイタリアも含め、五輪は開催地を問わず、また夏冬問わず、建設がギリギリだと報じられ続けている。
「その国、その街や土地での特有の事情の場合もありますが、五輪というビッグイベントゆえの包括的な理由がいくつかあると考えます」(スポーツライター、以下同)
五輪は特定のスポーツではなく、複数のスポーツが行われ、かつ選手・スタッフ・関係者は全世界から集う。
「五輪開催に関わる人、すなわち政治家であったり、会場の建築に関わる人たち、加えて何かのスポーツの専門家ら。彼らは“その道のプロ”であるかもしれませんが、五輪開催においてはまったくの“初心者”であること。開催地にとって、五輪会場の建設は初めて、もしくは数十年に一度の経験です」
東京五輪は2度開催されているが、そこには約60年の月日が間にある。
「過去のノウハウはなく、また残っていたとしても時代がかわり採用できない。そのため、“造りたい会場がその土地に見合わない”“最新の競技規格を満たさない”といった事態に陥り、対応に時間を取られる。
この、運営側がどうしても初心者となる問題について、海外の大学教授は五輪の開催費用に関する論文で『永遠の初心者症候群』と名付けています」
ただのスポーツの大会ではなく、五輪は国家を挙げてのイベントとなる。
「ゆえに多額の税金が使われる。そして最後はさらに税金を投じて“なんとか間に合わせよう”という意識も出る。事実、五輪はコスト超過となった大会ばかりです」
開催地決定から本番までの準備期間は10年ほどある。
「会場だけでなく整備するのは交通、宿泊施設、警備など。そこに国際オリンピック委員会(IOC)、各スポーツ協会、国、自治体、建設関係者などが絡む。意思決定には時間がかかるけど、スケジュールはIOCや各スポーツ協会も絡み、絶対に動かせない。ゆえに急ピッチの突貫工事も発生、未完成のまま強行という事態に至るんです」
2004年アテネ、2016年リオ五輪は予算の追加や会場の仮設で無理やり開催に至っている。
「ギリギリで建設された会場は、五輪後に負の遺産になりやすい。日本の国立競技場も年間の維持費が約24億円ということもあり、そのひとつと見られています。サッカーでの利用が多く、動員数も多いですが、日中のピッチには網目状の影がかかるなどで観戦しづらいと不評ですね」
スポーツの祭典の裏側は……!?

















