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ー “立ち食いそば文化”に対し『富士そば』の回答は

 

 昨年11月末ごろ、話題になった立ち食いそばチェーン店『名代 富士そば』の張り紙問題。店舗の入り口に『Notice』と記しされた張り紙には、英語・中国語・韓国語で「旅行者の方は、ランチタイムの来店をご遠慮ください。当店は、この近辺で働く人たち・学ぶ人たちを優先します」と書かれていた。

“立ち食いそば文化”に対し『富士そば』の回答は

『富士そば』を運営するダイタン商事株式会社に問い合わせてみると、

「神谷町店はランチタイムにお客さまが集中する店舗ですが、昨年8月にお客さまから“外国の人も来ていて、利用しにくくなった”との意見があり、店独自の判断でそのような張り紙を掲示したものです」

 と説明。そのうえで、

「お客さまに対して失礼な張り紙であり、本部の管理不足を含め改めてお詫びいたします」(前出・ダイタン商事株式会社)

 と、謝罪の意を表明した。

 この騒動が話題になった当初、『富士そば』には批判の声が寄せられた一方で、

《私は感激した張り紙だったのにな!ここで働いてる人たちを優先する!ってもっともだよ!》《撤去しないでいい。事実舐めた外国人観光客に現場は限界なんだと思う》

 など、一定の理解や擁護の意見も数多く見受けられた。

 2月5日、この問題に対し、『ITmediaビジネス』が《富士そば「外国人観光客お断り」は悪なのか 立ち食いそば騒動が問いかけた現実》と題した記事を公開。記事内では、立ち食いそばが回転率を重視するビジネスモデルであることやインバウンド需要との摩擦について述べられている。

「記事の中では、温泉でのマナーやNG行為があるように、“立ち食いそば”もひとつの『文化』と捉え、利用の仕方についてルールを共有する余地があるのではないか、と問題提起がなされています。この問いかけに賛同する人も少なくないようです。

 しかし、特定の属性を理由に来店を制限することについては慎重な議論が必要です。仮に、この“立ち食いそば文化”という考え方が広く認められた場合、牛丼店やラーメン店なども同様の線引きが行われる可能性は否定できません。

 とはいえ、こうした張り紙が掲示されるほど、現場が混乱に直面していたことも事実でしょう。インバウンド対応と日常利用の両立をどう図るべきか。今後もさまざまな議論がなされるでしょうね」(全国紙社会部記者)

 今後、『富士そば』がルールやマナーの敷設を検討することはあるのだろうか。

「多くのお客さまに名代富士そばを楽しんでいただけるよう継続的に業務の改善に努めてまいります」(前出・ダイタン商事株式会社)

 果たして、“立ち食いそば文化”は受け入れられるのだろうか――。