「冬の女王」ことシンガーソングライターの広瀬香美(54)。これまでに『ロマンスの神様』や『ゲレンデがとけるほど恋したい』など、数々の名曲を打ち出してきた彼女のYouTubeチャンネルが今、話題になっている。

 YouTubeでは、ヒット曲をカバーする(カラオケ歌唱なども含む)「歌ってみた」動画がよくあるが、広瀬のひと味違う動画が人気の理由とは。

広瀬香美流のアレンジ力とトーク力

 そもそも「歌ってください、歌ってくださいよってスタッフがうるさいんだよね(笑)」という流れから、広瀬香美流「歌ってみた」動画を始めることになったようだが、本人も動画内では終始笑顔でまんざらでもないご様子。

 これまでに、米津玄師の『Lemon』、Official髭男dismの『Pretender』、King Gnuの『白日』など若者から絶大な人気を誇る名曲の数々を披露した。広瀬の伸びやかで力強い歌声と、彼女の伴奏は原曲とはまた違う楽しさを提供してくれる。

 さらには、広瀬の楽曲に対する分析が面白い。詳しく説明しているところもあれば、いきなりざっくりと『Pretender』を「グッバイ勝負」、『白日』を「幕の内弁当みたい」とパワーワードで説明。それでも彼女の表す単語がしっくりきてしまうのは、やはりプロの本域といったところだろう。そして、その緩急こそが気楽に見れるYouTubeとマッチし、再生回数を増やしている要因に違いない。

 そして4月17日、一世風靡を起こしている『鬼滅の刃』の主題歌で紅白歌合戦にも出場したLiSAが歌う『紅蓮華』を広瀬が配信したわけだが、その動画がまたしても秀逸。『紅蓮華』のことを「大暴れ」と説明しつつも広瀬香美流の「暴れ方」で仕上げたのだ。

 その暴れ方というのも、動画内で歌詞の「天罰」に合わせて鍵盤を両手でチョップするのだが、その衝撃的な姿に対しネット上では、

想像の斜め上の暴れ方してくれるから大好き
冬の呼吸 一の型 ロマンスの神様

 などのコメントがみられ、彼女の新しいファン層拡大にも繋がっていきそうだ。

 来週はスキマスイッチの『奏』を配信するそうだが、自粛ストレスの溜まる中、笑顔を忘れない広瀬の明るい動画を見るのも楽しみのひとつになるだろう。