嫌いな知事、7位以下のランキング

  7位にお目見えしたのは、埼玉の大野元裕知事(56)。29票のうち、14票は埼玉県民による票だった。

埼玉県民として頼りないと思う。行動が遅いし、安心できない」(53歳・埼玉・主婦)、「首都圏知事の中で呆れるほど発信力がない」(67歳・埼玉・主婦)、「K-1大会の阻止ができなかった」(36歳・栃木・主婦)、「口だけで結果が出ていない。病床確保の件で、すごくそう思った」(46歳・秋田・主婦)、「在宅で死者が出たときに言い訳がましかったから」(39歳・東京・会社員)

 また“遅い”という意見も多かった。埼玉出身の辛酸さんは、

「すかさず東京に合わせた対応をするのは、埼玉らしいなと思いますね。そして、軽症だと診断され、自宅待機中だった人が相次いで亡くなりましたよね。“埼玉、大丈夫か?”と多くの人が思ったはずです

言い方って大事 

 8位にランクインしたのは、神奈川の黒岩祐治知事(65)。

東京の言いなり」(46歳・神奈川・パート)、「自分が目立つことしか考えていない。他県の真似なのに“神奈川モデル”などと言い張って手柄を取ろうとする」(43歳・神奈川・主婦)、「やることが何でも遅いくせに、国や東京都などの揚げ足ばかりとっている」(47歳・神奈川・主婦)、「口だけで何もしない」(38歳・神奈川・主婦)、「弱者の味方みたいなふりして、理屈っぽくて偉そう」(60歳・埼玉・主婦)

 辛酸さんは、黒岩知事の“ゴールデンウィークはガマンのウィーク”発言について、

「県民を落ち込ませるようなフレーズですよね。あと神奈川では、大音量で災害情報などを知らせる“緊急速報メール”で外出自粛を呼びかけましたよね。驚いた人も多かったと思います。いっぽうで住民の友人からは“そのくらいしてもらったほうが安心”という意見もありましたが……」
 
 9位は、広島の湯崎英彦知事(54)が。27票中、15票で“10万円失言”について触れられていた。

「給付金10万円を県職員に強制的に拠出させるとの発言から、独裁的な知事の印象」(76歳・三重・無職)、「人の10万円を勝手に使うなんて」(57歳・広島・パート)、「浅はかな考えからのパワハラ、カツアゲが最悪」(45歳・徳島・主婦)、「対応が悪い」(32歳・広島・主婦)

 岡山の伊原木隆太知事(53)がトップ10に滑り込み。

「高速道路のインター閉鎖があったから」(67歳・兵庫・無職)、「言葉の使い方が下手」(50歳・北海道・会社員)、「言葉がきつすぎた」(38歳・広島・会社員)、「心がない」(46歳・岡山・会社員)、「現状も方針も発信してくれない。思いつきで発言しては謝り、人々のことを本当に考えているように思えない」(岡山・53歳・自営)

  言葉のきつさを指摘する人が多かった。

「“岡山に来たことを後悔すればいい”と発言したのは、伊原木知事ですよね。やはり、言い方がちょっと……」(辛酸さん)
 
 嫌いな知事のこの結果について辛酸さんは、

「失言した知事も多く、迂闊な失言はずっと忘れてもらえませんね。そして、やっぱり偉そうな知事は嫌われるんですね。上から目線や威圧感。頼りなさ。なんとなく人相に違和感があるというか(笑)」
 
 “嫌いな知事ランキング”とはいえ、1票も投じられなかったのは、山形の吉村美栄子知事(69)、福島の内堀雅雄知事(56)、福井の杉本達治知事(57)、三重の鈴木英敬知事(45)。
「好きの反対は、嫌いではなく無関心。この4人が県民にまったく関心を持たれていない、ということでなければいいのですが……」(辛酸さん)

【プロフィール】
辛酸なめ子……コラムニスト、漫画家。アイドルから皇室まで、鋭い観察眼に定評が。近著に『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)

※ネットアンケート「Freeasy」にて集計 ※1人2名まで回答
写真/週刊女性写真班