内面が見えるような演じ方を目指す

 セリフを歌にのせて表現する王道のミュージカルというのも新たな挑戦となる。

「『キンキーブーツ』もそうですけど、僕は今までナンバーがショーアップされている演目しかやっていないので、この完全なるミュージカルをやることの難しさは感じていますし、うまくお客様に届けられるのか怖い部分ではありますけど、とても楽しみにしているところでもあります」

 ロイド=ウェバーの美しい音楽は、もちろん今作の最大の魅力。

「この独特な作品の世界観が、日本語の歌詞でどう表現されるのかは楽しみですね。今作の楽曲は、飽きさせない転調を多用していたり、バラードにいきなりゴスペルが入ってきたり、魅力的な曲ばかりなので、すごく高揚感を感じていただけるんじゃないかなと思います。

 それで、今回の出演者の方たちは、本当にすこぶる歌がうまい実力派ぞろいなので期待していただきたいですね。僕個人としては、歌の中で“あ! 感情がいま変わった”とか、内面が見えるような演じ方ができることを目指して、たくさん稽古を積まなければと思っています」

 今回初共演となるヒロイン、スワロー役の生田絵梨花さんの印象を尋ねると、

三浦春馬 撮影/山田智絵
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「儚さもありながら、唯一無二の光を放っている存在感のある女優さんだなと思います。ザ・マンの嘘も許すような、おおらかで神秘的なスワローをどう柔らかく演じてくださるのか、とても楽しみですね。絶対、歌声は役にマッチすると思うんですよ」

 演出の白井晃さんとの初タッグで楽しみにされていることは?

「以前、白井さんが演出された高橋一生さん主演の『マーキュリー・ファー』という舞台を見たのですが、それが素晴らしくて。ミュージカルですがストレートプレーを演出してくださるときのような、こまやかな指摘や指導をとことん受けてみたいなと思っています。

 海外で上演された公演の映像を見たことがあるのですが、わりとシンプルな物語ですし、舞台装置もアメリカ南部の雄大な土地を表現したようなフラットな感じが目立っていたので、白井さんがどういうふうに作り込んでいくのかとても楽しみです。自分も自分なりのアイデアや動きを提案してシェアできたらいいなと思っています」