綾野剛と星野源がバディを組み、難事件を解決していく“機捜(機動捜査隊)”ドラマ『MIU404』。豪華ゲストが出演することでも話題になっているこのドラマの3話のラストに菅田将暉が登場すると、ネット上でも大きな話題となった。赤い服を着た謎の男が菅田だとわかった衝撃のシーンで、菅田の隣に立つ高校生の成川を演じているのが注目の新人・鈴鹿央士

僕も菅田さんの登場には驚きました。もともといただいていた台本には、名前が書いていなくて。上京していちばんって言っていいくらい驚いたことかもしれません

先輩・広瀬すずが
俳優になるきっかけ

 東京で生活を初めて3年目。俳優の道を歩むきっかけを作ってくれたのは、事務所の先輩の広瀬すず。彼女の主演映画にエキストラで参加した鈴鹿を見て、

「なんて顔の小さい子がいるんだろう。かわいらしい雰囲気もあって、目立っていた」

 と事務所スタッフに話したことで、スカウトされた。当時、地元・岡山の高校に通う2年生だった彼は、大学進学を機に上京し芸能界へ。本格的な演技に初挑戦した映画『蜜蜂と遠雷』( '19年)で、まるで彼そのものを見ているような不思議な空気感をまとった天才少年ピアニストを演じ、日本アカデミー賞など5つの映画賞で新人賞を受賞した。

 『MIU404』で演じる高校生・成川は、先輩がクスリを売っていたことが発覚し廃部になってしまった陸上部の有望選手。大会に出場できなくなった悔しい思いを紛らすように部員たちと警察にいたずら通報しているうち、誘拐事件に巻き込まれてしまう。誘拐された同級生を助けるため、成川をのぞいた部員は逮捕される。誘拐を知らず、逃げ切った成川は……。

最近、現場では成川じゃなくて、“悪川”って呼ばれています(笑)。菅田さんが演じる謎の男の影響を受けてしまう部分もあるんですが、彼の中心にある純粋な高校生の心は変わっていないんです」
 
 どこまで話していいのかと戸惑いながら語る。菅田とは、今作が初共演。

「少しだけ、撮影の合間に話をさせていただきました。自粛期間に何をしていたかとか、お酒を飲むかとか。僕、そんなにお酒が飲めるほうではなくて。これまでお会いした先輩は、お酒に強い方が多かったんです。自分もそうならないといけないのかなと思っていたのですが、“無理することないよ”と言っていただいたりして