コロナ禍によって巻き起こったドラマの再放送ブーム。なかでもファンを歓喜させたのが『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)だ。

 亀梨和也(34)と山下智久(35)が扮する高校生が「野ブタ」と呼ばれる女子高生(堀北真希)を人気者にしていくという大ヒットドラマで、ふたりは主題歌『青春アミーゴ』も歌った。ユニットの名は役名を生かした『修二と彰』。これもミリオンセラーの大ヒットとなり、まさに歌詞通りの「負け知らず」なブレイクを果たしたのだ。

 しかし、そこから15年、ふたりは苦境に立たされている。未成年女性のいる飲み会に参加したうえ、その女性と山下がホテルで合流したことが報じられた一件だジャニーズ事務所は山下に活動自粛、亀梨には厳重注意という処分を下した。

亀梨と山下の共通点

 そんなふたりは同学年で、今回のことでもわかるように私生活でも仲がいい。そして、これまでのアイドル人生もどこか似ている。それは、スキャンダルに何かと縁がありすぎるところだ。

 まず、山下からその歴史を見てみよう。

 '03年に9人グループ・NEWSの一員としてCDデビューした山下は当時、ジャニーズJr.の人気ナンバーワン。このグループ自体、山下を売り出すためのものだったとされる。のちに4人体制(現在は3人)になったとき、小山慶一郎がこんな皮肉を言われたと振り返っているほどだ。

『○○の愉快な仲間たち』の“愉快な仲間”だけしか残ってない」(TBS系バラエティ番組『桜井有吉THE夜会』)

 この○○に入るのはもちろん山下。しかし、デビュー直後に「愉快な仲間」のひとり・森内貴寛(現在はONE OK ROCKのTakaとして活動中が脱退してしまう。その3年後には内博貴草野博紀も脱退。内・草野は特に違法行為絡みでもあったため、グループは'06年5月から12月にかけて活動休止を余儀なくされた。

 ただ、この活動休止期間は、山下にとって必ずしもマイナスではなかった。主演ドラマ『クロサギ』(TBS系)の主題歌『抱いてセニョリータ』でソロデビューしたり、タイ出身の兄弟デュオと組んだユニット・GYMとして活動したり。特に前者の成功は、ソロとしての人気と実力を大いにアピールしたといえる。

 山下自身もソロの楽しさと適性を実感することに。これが5年後、NEWSを脱退してソロに転向、という決断につながるわけだ。

 一方、亀梨はといえば、'01年結成のKAT-TUNのメンバーとして'06年3月にCDデビュー。『青春アミーゴ』の数か月後でもあり、その追い風もあってデビュー曲『Real Face』はミリオンセラーを達成した。

 が、残念ながらこのグループの勢いはこのときがピーク。失速の原因はもっぱら、赤西仁だ。デビュー半年余りで海外留学に行くと言い出し、芸能活動を半年間休止した。

 とはいえ、亀梨も勢いをそぐようなことをしてしまう。デビュー翌月、小泉今日子との熱愛が発覚。話題にはなったが、ファンの盛り上がりに水を差すスキャンダルでもあった。

 やがて、'10年に赤西は脱退。その後、田中聖田口淳之介も脱退した。デビュー時の6人から3人に減ってしまったため、グループは'16年5月から1年8か月もの「充電期間」を設けることになる。

 そんな迷走気味のグループにあって、亀梨はエース格として奮闘。ドラマや映画に主演したり、スポーツキャスターにも取り組んだ。山下とは違う意味で、ソロ活動に力を入れざるを得なくなったわけだ。