「ライブチケットについては本人確認の強化や電子チケットなど、さまざまな対策がとられていますが、グッズとなると非常に難しい。販売サイトやアプリはいくらでもありますし、それらをすべてチェックすることは不可能と言っていいでしょう」(アイドル雑誌ライター)

 昨今、芸能事務所が頭を悩ませているのが、ライブチケットやグッズなどの転売。各アーティスト、各事務所によってさまざまな対策がとられている。そんな中で、非常に稀有な対応をとっているのが大沢たかおだ。

「フリマアプリ『メルカリ』に出品された、ファンクラブ会報誌などの大沢たかおさん関連の商品について、ファンクラブ事務局が商品ひとつひとつに出品取り下げを求めるコメントを残しています。ここは大事なところですが、事務局は転売を禁止しているので、あくまで悪いのは転売するほう。しかし、出品している利用者すべてに警告するというのは聞いたことがないですね」(芸能プロ関係者)

 ファンクラブ会報誌の出品者に対して、事務局が実際にどんなコメントをつけたのかというと、

《度々申し訳ございません。金額等にかかわらず、転売行為自体が禁止となっておりますので、ご理解いただけますようお願いいたします。ご事情によりお手元に会報誌・グッズが不要の場合は、販売ではなく処分していただけますと幸いです》

 丁寧な言い回しにはなっているが、はっきりと転売NGをうたっている。

不信感を抱くファンも

「ファンにもさまざまな人がいますが、1度お金を払って買ってくれた人に対して、“いらないなら売らずに捨てて”は、どうかなと思ってしまいますけどね……」(前出・芸能プロ関係者)

 また、フリマアプリ側にも対応を依頼したようで、

《弊社からオフィシャルグッズの取り下げをメルカリ様に相談いたしましたが、お客様と弊社との間の規約に関してはご対応いただけないとお返事いただきました。そのため、スタッフから直接ご連絡させていただいております》

 転売撲滅に向けての徹底ぶりが伝わってくる。確かに、このように強く目を光らせることで多少の抑止力にはなるかもしれないが、ひとつひとつに対応していくことが本当に得策と言えるのだろうか。

「タレント本人がSNSなどで呼びかけるほうが、ファンには響くのではないでしょうか。また、会報誌については大沢さんのファンから“バックナンバーを発売してくれれば、そっちを買うのに……”という声もあります。転売NGであれば、そういった商品の“追加投入”もひとつの手でしょう。どれだけ転売がよくないことであれ、“売らずに捨てて”は禁句と言っていい。現に、ファンは不信感を抱き始めています」(前出・芸能プロ関係者)

 大沢のファンクラブ事務局と所属事務所に、警告の真意について問い合わせたが、期日までに返答はなかった。

 大沢のツイッターには10万人のフォロワーが。そこで1度、発信することで状況は好転するのかもしれない。