婦人科受診のハードルが高い

 昭和の生理時代を過ごしてきた筆者からすると、それはまるで夢のようだ。かつてはナプキンといえばワンサイズしかなく、ゴワゴワで分厚い。タンポンは「大人が使うもの」という常識の中で生きて、ブルマー着用が義務付けられて体育の授業は地獄そのものだった。

 しかし、どんなにフェムテックが進化しても、知らなければ意味がない。番組でインタビューに答える若い女性たちの声を聞いていると、昭和の生理体験とあんまり変わらない人も見受けられた。

「実は番組の構成作家の女性もタンポンを触ったことがない!と話していて、番組はそういう方たちでも理解できる、『どうも初めまして感』を出すように心がけました。誰でも、男性でも、どんな年代の方でも、見て、理解できるようにしたんです」(新井プロデューサー)

 番組冒頭でゆきぽよが「人前で生理の話なんてしちゃいけないって思わされてきた」と語っていたが、ほんと、それがすべてだ。生理=穢れ=恥ずかしいもの、という概念を私たち女性は背負わされてきて、知らないということさえ知らず、困ったことがあっても、悩んでも、ましてや病気になっていても、なかなか人に相談できず、ひとり悶々と悩むことが多かった。

2020年9月放送『生理CAMP2020』に出演のゆきぽよ (c)テレビ東京
2020年9月放送『生理CAMP2020』に出演のゆきぽよ (c)テレビ東京
【写真】zoom取材に応じてくれた3名の女性スタッフと、番組収録の様子

「私自身、血の塊についてずっと疑問に思ってて、これは何なのか? と思っていました。よくCMで『どろっと経血』と言うので、それなのかなぁ? と思いながらも、それぐらいで婦人科に行ってもいいのか悪いのか? とわからないできました。視聴者の方々にインタビューをしていても、生理痛がひどいんだけど、生理痛ごときで病院に行くなんて……と話す女性もいて、みなさんたいてい、生理痛は市販薬を飲んでなんとかしているというぐらいしか対処法を知らないのが現状なんですよね」(豊村ディレクター)

「婦人科への扉はハードルが高いですが、気になることがあったり、たいへんなら、気軽に一度、受診してみようよ、ということは伝えたいですね」(工藤プロデューサー)

 大きな反響が寄せられ続けていて、大好評だった生理バラエティー。ぜひ、第二弾、第三弾と続けてほしいが?

「視聴者からこういうのをもっと知りたい、こういうのを取り上げてほしかったという声がいっぱいきています。たとえば、産後の生理について知りたいとか、PMSの症状について深く知りたい、または子どもに見せたい、息子と娘といっしょに見たい、更年期に差し掛かるはざまの世代について知りたいと、とにかくあらゆる世代の生理を知りたい! と大勢から寄せられています。そういう生理のあれこれを伝えていけたらいいです」(工藤プロデューサー)

 番組のラスト。バービーが「まさか地上波でこういう話ができると思ってなかったですよ」と言うと、全員が「いい時代」「うん、いい時代」と頷き合っていて、見ていて胸が熱くなった。バラエティー番組を見て、こんな気持ちになるなんて! 女性の周りを覆う、大きな殻をひとつ破った! そう感じた。

「女性の生き方の見直しもそうですし、#MeToo運動とかがあって、女性がこれまで我慢していたもの、しょうがないと思っていたものが、これは本当に仕方がないと我慢していないといけないの? という流れになっているんだと思います。これもそういう流れもあり生まれた番組かもしれません」(工藤プロデューサー)

2020年9月放送『生理CAMP2020』(c)テレビ東京
2020年9月放送『生理CAMP2020』(c)テレビ東京

 なお、テレビ東京が見られない地域でも見たい、放送を見逃した、何かでもう1回見たい、とのリクエストに応え、9月15日火曜の夜から期間限定でのYouTube配信中!

 見逃した方はぜひ、この機会にご覧になってみてほしい。

(詳しくは番組twitterアカウント @seiricamp2020で!)

〈取材・文/和田靜香〉