ユーチュバーのスクープ連発!  の時代に?

 そして驚くべきは、この記事が『文春オンライン』のアクセスランキング1位に躍り出たということ。新たな需要が証明されてしまったのである。今後は編集長による「ユーチューバーを狙え」の号令とともに、スクープが量産されてしまいそうだ。そうなるとユーチューバーも“週刊誌対策”も覚えていくのだろうか。キャップを目深にかぶりタクシーに乗ったまま高級タワマンの地下駐車場に消えていった……みたいな感じで。ゴシップが新たなフェーズに突入した瞬間なのかもしれない。

 しかし、どうやら熱愛スクープはユーチューバーにとっては無意味なようで、としみつ・まこ両名の所属事務所が出したコメントは、

「仲良くさせていただいております」「温かく見守っていただけますと幸いです」

 と、ノーダメージな様子。確かに俳優やアイドルと違って、ユーチューバーはファンに幻想を抱かせる職業じゃないもんなぁ。

 まさに先日、『FRIDAY』で池田エライザとの熱愛をスクープされた『水溜りボンド』のカンタが直撃取材に《僕の口からは何も言えないです。相手方のことを考えた時に僕の判断ではちょっと難しいかな、と》(8月14日号)と答えたことが象徴的だ。あくまでイメージ先行型の芸能人である“相手方”に気を遣っただけで、自分は誰と付き合おうが再生回数に影響はないといったところか。

 兎角に、『好きなことで生きていく』彼らの自由度は高い。

〈皿乃まる美・コラムニスト〉