石田ゆり子や永作博美、舘ひろしも

 “石段落ち”で入れ替わったのが、石田ゆり子、永作博美主演の『さよなら私』('14年/NHK)。結婚し幸せな家庭を築いた友美(永作)、独身を貫き映画プロデューサーとして活躍する薫(石田)。高校時代に親友だった2人が同窓会で久しぶりの再会を果たし、石段から落ちて入れ替わってしまう。

石田ゆり子、永作博美の“美魔女”2人が入れ替わる『さよなら私』
【写真】意外にも多い! 絶妙なキャステングで人気「入れ替わりドラマ」

「ほかの入れ替わりものと異なる点は、友美ががんになり、その身体に宿って死を迎えるのは薫の心、という生死をテーマにしたところ。この作品の前年に第2子を43歳で出産したばかりの永作さんが子を思う母を熱演しました。一方の石田さんは子を持たずいつまでも美しいキャリアOLと、お互いが自分の生き方を反映させているかのような役柄で、新境地を開いたように思います」

 父と娘が入れ替わっちゃうのは、舘ひろし、新垣結衣主演の『パパとムスメの7日間』('07年/TBS系)

ガッキーと舘ひろしが入れ替わった『パパとムスメの7日間』

「こちらは事故が原因で父と娘の人格が入れ替わりました。仲よくなかった父と娘が入れ替わったことでコミュニケーションをとるようになり、互いの年代層の独特の社会を学びながら成長していく物語。

 舘さんのギャル演技と当時ポッキーのCMで大人気だったガッキーのボーイッシュな演技が好評で、'08年のエランドール賞を受賞しました」

 意外な入れ替わりをしたのは、泉ピン子・宮崎あおいの『ちょっと待って、神様('04年/NHK)

泉ピン子と宮崎あおいの配役が絶妙だった『ちょっと待って、神様』

「事故でこの世を去らねばならなくなった主婦(泉)が、死ぬに死に切れずに偶然その場に居合わせた女子高生(宮崎)の身体を借りて地上に舞い降りるというストーリー。

 なんといっても配役が素晴らしかったです。泉ピン子さんが宮崎あおいさんに乗り移ったのか、と思うほど宮崎さんは中年女性を豪快に演じました。宮崎さんはこの2年後に朝ドラ『純情きらり』、4年後には大河ドラマ『篤姫』の主演を務め、事実上この作品がNHKに認められるきっかけとなった作品だとか。脇役にまだフレッシュな塚本高史さん、勝地涼さんもいて、いま見ても面白いドラマです」

 中年女性と若い女の子の入れ替わりものでコケちゃったのが、川口春奈主演の『夫のカノジョ('13年/TBS)。夫の浮気を疑う主婦(鈴木砂羽)と、その疑惑の若い女性(川口)が入れ替わってしまうというストーリーだが、ゴールデンタイムに視聴率3%を叩き出して打ち切りに。

「この2年後、砂羽さんの夫の浮気が報じられて、マジの“夫のカノジョ”を経験した鈴木さんには黒歴史に。敗因としてはタイトルから不倫モノと誤解されたこと。39歳の主婦と20歳のOLが入れ替わってもそこまで大きなギャップはないっていうこと。やはり入れ替わりドラマは男女逆転や、親子逆転などギャップが大きければ大きいほど面白い、と痛感しましたね」