どちらも悪くない、愛情量のバランス崩壊

 熱しやすく冷めやすいどころか、さらにその恋愛に没入していき、熱量をキープしたまま猪突猛進の恋愛を続ける。恋が始まった当初は相手の男性も恋愛のボルテージが高いため、一緒に盛り上がっていけるし、彼女の高い熱量を受け止められます。しかし、その熱量を維持し続けて真っ直ぐに感情をぶつけつづけると、次第に疲弊してしまう。

 恋愛スタート時の高い熱量を維持するのはなかなか難しく、一般論でいうとゆるやかに(もしくは急激に)下がっていく人のほうが多いもの。ですが彼女はよくも悪くも、その熱量が維持できてしまうのかもしれません。

 そして当然、恋愛スタート時の高い熱量を相手の男性にも求め続けますが、一方、相手はゆるやかに熱量が下がっていくため、徐々に温度差が生まれ、気持ちのズレが大きくなっていくのも容易に想像できます。

 前田が勝地を怒鳴りつけたり、勝地の飲み歩きに苦言を呈し回数を減らさせたり、勝地からの提案とはいえ自分の両親と同じマンションに住んだりと、これまでの報道を見る限り二人のパワーバランス(力関係)は前田優位であったことが伺えます。

 そんなパワーバランスの夫婦生活において、2人の意見の食い違いや、前田の意に沿わない出来事が起こると、熱量の高い彼女がヒステリックに爆発してしまうこともあったのかもしれません。また、彼女は自分と同じレベルの熱量で夫婦生活や子育てに真剣に向き合うことを夫に求めていたものの、勝地にはそれと同等の熱意がなかったことでバランス崩壊が起こったとも考えられます。

 そうだとしたら今回の離婚報道は、前田も勝地もどちらかが悪いというわけではなく、愛情量のバランスが崩れてしまったゆえの悲劇に思えてなりません。

 このままふたりが離婚してしまうのかどうか、まだわかりませんが、AKB48時代も卒業後も、心ないバッシングをたびたび受けてきた彼女。しかし、そのたびに起き上がってきた強い女性でもあります。そんな前田が今回の離婚報道も経験値として蓄え、大女優になるための糧にしていってほしいです。

PROFILE●堺屋 大地(さかいや だいち)●恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー、恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』(扶桑社)、『スゴ得』(docomo)、『IN LIFE』(楽天)などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』(文藝春秋)、『日刊SPA!』(扶桑社)、『Business Journal』(サイゾー)などに寄稿している。LINE公式サービス『トークCARE』では、恋愛カウンセラーとして年間1000件以上の相談を受けている(2018年6月度/カウンセラー1位)。