深夜帯ながら、話題を集めているドラマ『その女、ジルバ』(フジテレビ系)。初回視聴率は放送している「オトナの土ドラ」枠で最高視聴率となる6.3%(関東地区)を記録。中でも今作で9年ぶりの連ドラ主演となる池脇千鶴(39)のリアルすぎる“40歳独身女性”の演技に賞賛の声が相次いでいる。

池脇千鶴の実母に取材

 日本を代表する実力派女優の原点を探るべく、地元・大阪に飛んだところ、池脇の母親が快く取材に応じてくれた。

 大阪の中心部から電車で15分ほどの場所で育った池脇。目元がどことなく娘に似ている母親も、『その女、ジルバ』の放送を楽しみにしているという。

毎週、夜中まで起きてリアルタイムで楽しみに見ています。戦後を生き抜いたジルバさんや高齢バーで働く方たちのお話も出てくるので、私自身も当時を思い出しながら見ています。ドラマ主演は久しぶりだからご近所さんも楽しみにしているみたいで、放送後は毎回お電話をいただきますね。ちなみに、ちぃちゃん(千鶴)の兄の奥さんが原作(漫画)のファンだったそうで、主演が決まったときはすごく喜んでくれたわ

 出演作を楽しみにしている母親の気持ちが伝わっていないのか、池脇からは出演作品に関する連絡は特にないという。

コロナ禍もあって最近は全然会えていませんね。少し前に連絡したときは“2月までは撮影が忙しいから電話もできない”と言われただけで、何の作品に出るかも言わないので、マネージャーさんから連絡が来て知ることも多いんです。

 私は出演作を知ったら必ず見ますよ。先月のバラエティー番組(1月6日放送の『ドレミファドン新春SP』)に出たときは驚きましたね。“ああいうのは苦手”ってずっと言うてましたから。でもドラマに出たら、宣伝のためにそういったお仕事も頑張らなきゃいけませんもんね」

 体当たり演技に定評のある彼女だが、幼いころから女優を夢見ていた。

私は中学3年の進路相談の面談のときまで知らなかったのですが、小学校のときにはすでに周りには“女優になりたい”って言っていたんですって。中学校の文化祭で演劇をやったときには、みんなが“演劇の道に行きな”って背中を押してくれたみたいです

 女優を夢見る彼女のため、同級生が『ASAYAN』(テレビ東京系)で募集された『三井のリハウス』の“リハウスガール”に応募。8000人の応募者の中から市川準監督に見出され、'97年にCMでデビューする。

(市川)準監督が“高校までは家族のそばで過ごして。社会に出るのはその後でいいから”って言ってくれはったんです。それでも当時は、高校が終わるとすぐにタクシーで新幹線の駅まで行って東京へ。そして仕事が終わると終電で戻ってくる生活だったので、ほとんど家にはいられなかったですね。多感な時期をあまり一緒に過ごせなかったことはもったいなかったと思います