女性で史上初の「究極のサマディ(悟り)」に達したインド政府公認のシッダーマスター=ヒマラヤ大聖者、ヨグマタ相川圭子さん。ヒマラヤ秘境での厳しい修行を越え、究極の真理を悟ったヨグマタ=宇宙の母さんに、読者の悩みを相談。辛酸なめ子さんが感性あふれるイラストとともに、解決へとみちびきます。

※今週のお悩み

 流行りの断捨離に挑戦してみました。まずはクローゼットを埋め尽くす洋服を取り出したのですが、どれもトキメいて、たったの4着しか捨てられませんでした。ならば、たまった雑誌を、と思ったら、じっくり読んでしまい、結局5分の1捨てただけ。かわいい缶や箱もやっぱりかわいくて、壊れているものしか処分できませんでした。結果、ぜんぜんすっきりしな~い。どうすれば断捨離できますか?(38歳・主婦/広島県)

あなたが捨てられないモノたちは
いずれはゴミになるのです。

 流行りの断捨離に挑戦なさったのですね。とてもいいことだと思います。断捨離がなかなかうまくいかないのは、一生懸命集めたモノたちに、まだ執着があるからです。

 気づいてほしいのは、あなたが捨てられないモノたちは、やがてゴミになるということ。なぜなら、死んだときに持ってはいけないから。そう思えば、少しは諦めがつくのではないでしょうか。

 難しい? そうですね、一度身についた執着は、なかなか離れてくれないものです。

 そうならば、まず過去1年間使わなかったものから処分してはいかがでしょう? 捨てることに罪悪感があるなら、寄付するとか、誰かにあげるという方法もあります。もらってくれるか聞いてみる価値はあります。

 あるいは、好きだけれど、古くなった洋服は、寝間着にするのもいいと思います。洋服に限らずモノはきちんと使い尽くせば、スッとお別れができます。

 自由がきくなら、引っ越しちゃうのもいいのでは? 引っ越しのとき、1トントラック何台ものモノを捨てたというのはよく聞く話。必要に迫られれば、断捨離はできるものです。

 そもそも断捨離という言葉は、インドヨガに由来した言葉で、心を浄化するプロセスです。

 さまざまな執着から心を「断つ」と、必要以上に心を動かすことがなくなります。

 具体的には、情報をチェックしないとか、噂話を聞かないなど、あなたの執着の種を断つこと。究極は世俗から自分を断って出家、ということになります。希望があれば別ですが、相談を伺う限り、あなたは、そこまでする必要はありません。

 執着の種を断つと、少しずつ心から執着が落ちていきます。それは、つまり(執着心を)「捨てた」ということ。そして、(執着心が)「離れた」ということです。

 執着心が離れてしまえば、必要以上にモノを欲しいと思わず、あんなにこだわっていたモノたちを冷静に見ることができるようになります。魂が浄化され、身軽で、清々しい気持ちになれるのです。あなたにも、ぜひ、その清々しさを体感していただきたいです。頑張ってくださいね。

ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔
ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔

ヨグマタ相川圭子さん……世界にたった2人しかいないヒマラヤ大聖者。女性史上初「究極のサマディ(悟り)」に達した日本人女性で、仏教やキリスト教の源流である5千年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者。2016年6月・10月、2017年5月に国連本部に主賓として招かれ平和のスピーチを行う。インドを中心にチャリティー活動を行うとともに、日本をはじめ世界各国を回り、真の生き方と瞑想の指導を行っている。著書は累計90万部。飾らないおしゃべりが人気のインターFM897「ヒマラヤンVOICE〜聞く瞑想タイム〜」も好評レギュラー出演中。
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辛酸なめ子……東京都生まれ。女子学院中学校・高等学校を経て、武蔵野美術大学短大卒。漫画家・コラムニストとして活躍。『渡る世間は罠だらけ』など著書多数。最新刊に『女子校礼讃』(中央公論新社)。Twitter:godblessnameko

《構成/池野佐和子》