二人の結婚のタイミングはかなり難しい

 意地で豊原を勝ち取ったかに見える小泉サンですが、もう不倫ではないから問題なし、万々歳とは言えないと思います。不倫にいい悪いはないと思いますが、やはり家庭を壊したとなると、印象が悪くなることは否めません。こうなると、結婚のタイミングも難しくなってくるのではないでしょうか。前述の『女性セブン』の取材に対し、豊原は再婚について「そんなことは具体的に何も考えていません」とコメントしていますが、人の気持ちなんて簡単に変わります。「結婚は二人がしたいときにすればよい」というのは一般人の話であって、芸能人の場合、結婚や離婚がイメージを左右することは今更説明するまでもないでしょう。

 小泉サンといえば俳優・永瀬正敏と離婚後、2006年に20歳年下のKAT-TUN・亀梨和也との熱愛が報じられたことがあります。バツイチとなっても、20歳下と臆することなく自由に恋愛を楽しむ姿は、独身女性の憧れでした。しかし、そんな小泉サンがすぐに豊原と結婚すれば、「結局、結婚したかったんだ」と捉えられたり、一方で「自由に恋愛したくても不倫になってしまう、それなら、早く結婚したほうがいいのでは?」という昭和的な教訓として受け取る人もいるかもしれません。

 結婚しないで交際を続けるスタイルも、もちろんアリですが、このスタイルが支持されるのは、「結婚なんてしていないけれど、すごくうまくいっている」ときでしょう。どちらかの心変わりや浮気など、二人がうまくいかなくなったら、「人を不幸にする恋愛はうまくいかない」とか「やはり結婚したほうがよかったのでは?」という否定的な意見も出てくるでしょう。

 小泉サンの人生ですから、ご本人がしたいようにすればいいわけですが、スターというのは大衆の願いを背負うという宿命を持っているのではないでしょうか。小泉サンが輝くことで、自分が肯定されたように感じて希望をもらうファンもいるはず。こうなると、失敗は許されない。運も実力も持っている人ですから、下手を打つとは考えにくいですが、「次の一手」が小泉サンの真価を決める気がします。


<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」