ジャニーズは「25周年」が鬼門

 では、男性アイドル界はどうだろうか。ある芸能ジャーナリストは言う。

「平成の初期ぐらいまでは、グループの旬やトップレベルの人気が保たれるのはせいぜい5年間といったところでした。メンバーが大人になると解散したり、個人の活動が増えてグループ活動が事実上なくなっていくものでした」

 それがいつしか30〜40代になっても現役の「トップアイドルグループ」が珍しくない時代になる。やはり、代表するのはジャニーズアイドルだ。

「SMAPの存在は大きかったですね。年齢を重ねたぶん、大人としての魅力とアイドルのキラキラ感を両立させ長く親しまれてきました。彼らの活躍がなかったら、後のTOKIOやKinKi Kids、V6などもこれほど息の長いグループになっていなかったのではないでしょうか」(同ジャーナリスト)

 しかし、男性アイドルの“卒業年齢”を大きく引き伸ばしたSMAPも2016年末に解散してしまう。さらに、ジャニーズグループの“その後”を見ていくと「25」という数字が浮かび上がる。

「SMAP解散は、奇しくもデビュー25周年という大事な節目の年でした。TOKIOが山口達也の不祥事で活動を休止することになったのも25周年を目前に控えた2018年のこと。そして今年の11月に解散が決まっているV6も、昨年25周年という節目を迎えたことで、森田剛がこれからの人生を見つめ直したことがきっかけとされています。ジャニーズ限定ではありますが、男性アイドルグループの場合は実年齢というよりもグループの25周年というところに何か大きな転換点が存在するようです」

 来年2022年には、KinKi Kidsがデビュー25周年を迎える。彼らは25周年の壁をぶち破ることができるのだろうか。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉